新幹線「こだま」にあって「のぞみ」にないこと
そりゃ新幹線「のぞみ」は速くていい。横浜の次は名古屋。熱海や浜松といった駅をびゅんびゅん通過していく。
車内販売もくる。東海道新幹線は、「ひかり」「のぞみ」に車内販売を展開する。「こだま」にはない。
この夏、こだまに乗っていたら、外国人観光客にこう聞かれた。
「そのビールはどこで買ったの?」「車内で買えるの?」
って。で、「さっきとまった駅の売店で買ったんだよ」って伝えると「買えるの? ホームで?」と。
「こだま」は通過線がある駅で5分、10分ととまるケースがある。「のぞみ」や「ひかり」を先に行かせる。
この通過待ちの停車時間に、売店に行ける。「こだま」にできる小さな楽しみ。
ただ「のぞみ」には要らない確認もいっぱいいる。次の停車駅にちかづいたときの車内アナウンスをよく聞く。
「次の浜松では、6分停車します。発車は12時36分です」
これを聞いて、次はホームの売店を車内から確認する。
「うわっ、いまの座席から遠いわ」と思ったらあきらめる。
売店までたどりついても、行列ができていたら、あきらめる。
乗り遅れたらたいへん。でも各駅停車だからこそできる、ホームでの買い物。
目的地までの途中で、知らない駅弁に出会えたり。
―――これから混み合う新幹線。こだまを積極的に選ぶのも、あり。