チームの最終成績応じた優遇金利を適用する「勝つぞ! 楽天イーグルス応援定期預金」

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昨季4年ぶりにAクラス入りを果たしたプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスが、今季はパ・リーグ最下位独走と苦しんでいる。

こうした中、楽天銀行がこの春に開設した新商品が注目されている。チームの最終成績に応じた優遇金利を適用するといった定期預金で、ネット上では早くも「低金利」が予想されている。

「今の成績だと金利は期待薄ですね...」

楽天イーグルスは2018年5月6日、開幕31試合目で早くも自力優勝の可能性が消滅。5月8日の試合で勝利したため再び復活したが、8勝23敗1分(借金15)と苦しいスタートとなっている(2018年5月8日終了時点)。

楽天銀行は今年3月30日、楽天イーグルスの最終成績に応じた優遇金利を適用する「勝つぞ! 楽天イーグルス応援定期預金」の取り扱いを開始した。チームが日本シリーズで優勝すれば年1.0%(税引後年0.796%)、クライマックスシリーズ(CS)で優勝またはリーグ優勝をすれば年0.5%(税引後年0.398%)、それ以外は年0.02%(税引後年0.015%)と金利が変わる。

同社の調べによると、大手銀行の通常定期預金金利が年0.01%だという。仮にチームが振るわないシーズンを送ることになったとしても、約2倍の0.02%の金利は保障されるという商品だが、自力優勝消滅の5月6日ごろからツイッター上にはため息ともとれる声がこぼれている。

「0.02%でほぼ確定。解散」
「今の成績だと金利は期待薄ですね...」
「楽天のすごい定期預金も崩壊した」

また申込期間が6月29日までのため、

「つられかけたけど、申し込み期限6月末までだから様子見とこうって思ったの。判断合ってた」

などと、チーム状況を見て申し込みを検討する人もなかにはいるようだ。

広島カープの応援預金が人気

プロ野球チームの成績によって金利が変わる定期預金は他にもある。

人気は16年・17年と2年連続でセ・リーグ優勝を果たした広島東洋カープを応援する広島銀行の「カープを応援しよう!定期預金」だ。「主催ゲームでの観客動員数」及び「レギュラーシーズンの成績」をもとに、上乗せ金利を適用する。観客動員数165万人以上かつリーグ優勝をすれば、「+0.10%」を店頭表示金利に上乗せする。165万人未満かつ4位以下の場合は上乗せなし。今年3月1日から取り扱いを開始すると4月11日時点で募集金額の700億円に到達し、取り扱いを終了した。

同内容の商品は、もみじ銀行も提供している。5月8日終了時点で、広島カープは20勝12敗で首位に立っている。また、日本野球機構(NPB)の発表によると、同球団は2015年から3年連続で観客動員数が200万人を突破している。

打率によって金利が変動

また、横浜信用金庫は、横浜DeNAベイスターズとサッカーチーム・横浜F・マリノスを応援する「横浜応援定期2018」を提供している。両チームが優勝した場合は契約時店頭表示金利の10倍、どちらかが優勝した場合は5倍、どちらかが2位または3位の場合は3倍、横浜F・マリノスが4位〜8位の場合は2倍となる。

横浜ベイスターズは昨季、19年ぶりに日本シリーズに進出した。現在は14勝14敗1分で4位につけている。

一方で、チーム成績ではなく選手個人の成績によって、金利が上がる商品もある。中日ドラゴンズを応援する大垣共立銀行が提供する「VIVA!ドラゴンズ『スーパー打率定期預金2018』」だ。店頭表示金利にチーム内最高打率の1/1000を上乗せする。例えば、最高打率が3割4分の場合、34%なので、これに1/1000を掛け、0.034%。最終的にスーパー定期1年ものの預入時店頭表示金利に0.034%を上乗せする。

5月8日終了時点でのチーム最高打率は今季加入した助っ人外国人のアルモンテ選手。3割5分5厘で、リーグ全体でも2位につけている。