BC栃木へ入団した村田修一【写真:荒川祐史】

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巨人を自由契約になり、BC栃木を新天地に選んだ村田修一

 37歳のスラッガーが新天地に選んだのは、栃木だった。昨季限りで巨人を自由契約となった村田修一内野手。NPB球団でのプレーを望んでいたものの、最終的にルートインBCリーグ栃木ゴールデンブレーブスに入団を決断。3月9日に入団会見を行った。

 ただ、将来的なNPBへの復帰は諦めてはいない。栃木でプレーして結果を残し、NPB球団から声がかかることを目指していくことになるという。では、村田がプレーするルートインBCリーグでは、どれほどの成績を残せば、NPB球団への道が開けるのだろうか。過去のNPB入りした選手の成績から、村田に求められる数字を探ってみよう。

 まず、ここ3年間で、NPB球団からドラフト指名を受けた選手のその年の成績を、村田と同じ野手に限って見てみる。

○2017年ドラフト
滋賀 山本祐大捕手(DeNA9位)
56試合197打数58安打2本塁打19打点28三振10四球0盗塁 打率.294

富山 和田康士朗外野手(ロッテ育成1位)
68試合262打数71安打1本塁打14打点59三振23四球14盗塁 打率.271

○2016年ドラフト
石川 大村孟捕手(ヤクルト育成1位)
67試合234打数67安打2本塁打33打点35三振21四球0盗塁 打率.286

石川 坂本一将内野手(オリックス育成4位)
71試合305打数93安打0本塁打29打点48三振20四球19盗塁 打率.305

○2015年ドラフト
武蔵 小林大誠捕手(巨人育成2位)
60試合153打数34安打0本塁打20打点34三振14四球0盗塁 打率.222

武蔵 田島洸成内野手(巨人育成4位)
63試合213打数40安打1本塁打18打点44三振10四球4盗塁 打率.188

 ドラフトで指名された選手は育成指名が多いように、将来性を期待されてのもので、目立った打撃成績は残っていないというのが実際のところだ。村田に求められるのは、即戦力として働けるかどうか、というポイントとなる。そうなると、助っ人外国人選手と同様の成績が必要になってくるのではないか。

BCリーグからNPB入りした外国人の多くが打率3割中盤をマーク

 そこで、BCリーグからNPB球団入りした主な助っ人外国人選手のNPB入り直前の打撃成績を見てみよう。

群馬 フランシスコ・カラバイヨ(2010年途中、2015年にオリックスへ)
2010:39試合147打数52安打15本塁打46打点29三振22四球 打率.354
2014:63試合240打数95安打33本塁打87打点39三振37四球 打率.396

石川 クリス・カーター(2013年途中に西武へ)
29試合91打数31安打3本塁打17打点8三振25四球 打率.341

群馬 ヨヘルミン・チャベス(2015年途中オリックスへ)
34試合123打数37安打4本塁打24打点29三振14四球 打率.301

新潟 ミッチ・デニング(2015年途中ヤクルトへ)
2014:72試合252打数81安打12本塁打68打点34三振46四球 打率.321
2015:18試合74打数20安打1本塁打14打点17三振10四球 打率.270

石川 ネルソン・ペレス(2015年途中阪神へ)
30試合111打数36安打7本塁打24打点25三振18四球 打率.324

石川 アウディ・シリアコ(2017年DeNAへ)
68試合274打数91安打15本塁打53打点29三振19四球 打率.332

新潟 ダリル・ジョージ(2017年オリックスへ)
63試合228打数75安打9本塁打57打点31三振41四球 打率.329

富山 フランシスコ・ペゲーロ(2018年からロッテへ)
70試合297打数115安打20本塁打52打点40三振23四球 打率.387

 BCリーグからNPB入りした外国人選手たちは、かなり高い打撃成績を残している。打率3割超は当たり前、シーズンあたりとなると、20〜30本塁打前後になる本塁打を放っている選手も多い。それでも、NPB入り後に活躍出来たと言える外国人選手はいないのが実状。NPB復帰、そして再び存在感を示すためには、栃木でかなりの好成績を残す必要があるだろう。

 ちなみに、オリックスに2度在籍したカラバイヨは昨季も群馬ダイヤモンドペガサスでプレーしており、打率.375、32本塁打78打点の成績をマーク。元巨人、楽天のジョン・ボウカーは岩村明憲氏が監督を務める福島ホープスに在籍し、打率.384、24本塁打70打点の好成績を収めている。

 村田が新天地に選んだ栃木。BCリーグは4月7日に開幕し、前後期を戦う。NPBの登録期限は7月31日。それまでに村田修一はどれだけの成績を残し、NPB球団へその打撃力をアピールすることが出来るだろうか。 (Full-Count編集部)