「菅田将暉」母と「キムタク」母の登場

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「週刊新潮」(3月1日号)が報じた「『キムタク』ママと『菅田将暉』ママの対談ショーに『安倍昭恵』が乱入」の記事は、乱入したアッキーに紙幅を奪われた。そこであらためて、対談ショーの全文公開といきたかったのだが、そこには怪しげな物販コーナーが。

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 さて! いいかね、お客さん。角は一流デパート赤木屋、黒木屋、白木屋さんで紅白粉(べにおしろい)つけたお姉ちゃんから、ください、頂戴で、いただきますと、5000が6000、7000が8000、1万円はする代物だが、今日はそれだけくださいとは言わない! いいかい? 並んだ数字がまず1つ……とは、映画「男はつらいよ」の寅さんの啖呵売だが、なんだかそれを思い出す――。

「菅田将暉」母と「キムタク」母の登場

 ところは新宿区の一流ホテルのリーガロイヤルホテル東京。180人ほどが参加した「日本創世女性シンポジウム」の料金は、1万4000円(食事付き)と9000円(シンポジウムのみ)。そこに集った人々に、対談が始まる前に、これより売らんとするは、世にも不思議な“ガイアの水”だ。さあさあお立ち会い!

会場で売られる「水」

「飲んでみてください。10円頂戴なんて言いませんよ。はい、どうぞ。お席にパンフレットもありますからね。スルッて入るのがいいんですよ」

 おばちゃんに勧められるままポット型浄水器(税込価格1万152円)で製造されるという「ガイアの水」、口に含んで飲んではみたが、ただの水との違いがわからない。

「例えば、(「ガイアの水」を)1滴入れるじゃないですか。例えば、お味噌。お味噌って、実は発酵したのを止めているんですよ。なぜかっていうと、発酵食品をお店に置いてると、パンパンパンパン(註:膨らむってこと?)しちゃうでしょ。だから、本当はお味噌っていうのは自分で作ったほうがいいのね。そうしたらコレを入れて、混ぜるだけで発酵を促進してくれちゃうの。すべての原点がコレです。これヤバいです!」

 発酵させちゃうし、ヤバいのか――。

「私が一番好きなのは、これです。私はコレ「エリちゃん」(註:商品名は「エリジウム」。20ミリリットルで税込価格7560円)って呼ぶんです。エリちゃん、カバンにいつもエリちゃんを忍ばせてる。珈琲とか紅茶に入れると、まろやかになる。全ての水分のものをよくするの。これが一番すごい。でもこれいろんなものに入れていると、もう1日で終わっちゃうんですよ、アハハハハハ」

 一番のお勧めはコレなのか、一体どんだけ入れるのか――。

「それをいっぱい薄めて飲みたきゃコレ(註:さっきまでの「ガイアの水」)がいいし、ジャブジャブ飲みたいときは浄水器(蛇口取り付けタイプの浄水器で税込価格1万9600円)がいい。もうバンバン3000リットル使えちゃうの。ここ(浄水器具)にカートリッジ(税込価格5184円)が入るんです。で、このカートリッジは捨てちゃだめなの。最高のエネルギーの詰まった石が入っているから、部屋の四隅に置いたり、冷蔵庫に入れたり、下駄箱に入れたり」

 ジャブジャブ、バンバン、最後は下駄箱、なにかと便利だ。

「岩石じゃないの、石。地球上で2番目にできたアルカリ玄武岩ってういのがあるんだけど、これが水と白濁させると、たとえば油ものが、洗剤が要らないくらい、さーっと洗えちゃうの。ていうことは、飲んでたら……そうなの!」

 岩石と石って違うのか。石は小さくなるにつれ、礫、砂、土と変わっていくが……。

「私、お婆ちゃんですからね。孫が4人いて、それも中学生。やっぱなんだかんだ言って、すごい化粧品使うよりも水です。お金をそんなのに使ったらダメよ。化粧水なんていいのよ」

 全部買ったら結構な額になるのだが。どれが一番のお勧めなのかはまだわからない。

「私が一番売りたいのはシャワー(シャワーヘッド型の浄水器で税込価格1万9600円)。経皮毒(けいひどく)っていうんだよ。水とかなんとかは、自分の腸の中に入って、腸がちゃんと消化してくれる力を持ってくれているんだけど、経皮だけは――。塩素風呂なんて入ってたら、あなた! 使ってみれば分かる。だから、バカな化粧品使ったり、バカなシャンプー使う必要がないわけ。飲むより浴びる!」

 経皮毒ってなんだっけ。聞いたことがあるな、そうだそうだ! 皮膚を通じて体内に蓄積される毒ってヤツで、それがないのは自社製品だけと売りつけて、経産省から業務停止を喰らった事件があったっけ――。

 ようやくキムタクママや菅田将暉ママの登場するシンポジウムの開演時間。11人掛けのテーブルに着くと、たしかにさっきの商品群のパンフがあった。

元SMAPの母登場

 まずは司会女性による協会の説明。

「私ども、一般社団法人ママ育協会は、男らしく、女らしく、自分らしく生きる今の時代の良妻賢母が日本の精神を取り戻す、これを理念に、これまで24年間の幼児教育、お母さん教育、女性教育を推進してまいりました」

「ママを育てる」という協会なんだそうだ。そこへサプライズゲストとして登壇したのが安倍首相(63)の妻、昭恵夫人(55)である。高校時代は悪い子だったと振り返りつつも、福岡で出会った元暴走族が更正した話、人気ブロガーと壱岐まで行ってミュージカルを見た話……「ママ育」とは関係ない話に終始。

 いよいよ2人のママの登場かと思えば、主催のママ育協会理事長・かがみ知加子氏の挨拶。

「自己紹介をさせて下さい。私の出身は岐阜県美濃地方。美濃焼、焼き物の街として知られますけれども、その焼き物の街はですね織田信長が……」

 岐阜で医者をやっていたのが父方で、同じく岐阜で天理教の宮司をやっているのが母方だとか。高校を出て看護師の資格を取り、結婚、出産後に会社を立ち上げ幼児教育を始めたという。それが「ママ育」に変わり、一般社団法人化したのがママ育協会なんだとか。

 そこまでやってようやく対談ショーだ。

「それではこれよりトークショーに移りたいと思います。元SMAPで国民的スターの木村拓哉様(45)のお母様の木村悠方子様です。木村様は“言の葉”の語り手として全国で公演、自尊心を育てる教育も念頭に、日本の様々な母子の支援活動、貢献活動に従事していらっしゃいます」

 堂々と“元SMAP”と紹介するのは珍しい。

「そしてもうひと方は、今テレビで見ない日はない人気絶頂俳優・菅田将暉さん(25)のお母様、菅生好身様です。菅生様は23歳より独立。下着サロンを3店舗経営。長男菅生大将さんを自宅出産後、3人の息子を育てています。現在、ネイルエステ美容サロンの経営と、ご主人の秘書を務めていらっしゃいます」

 しかし、菅田将暉ママは、CDも出している息子の歌声について。「家族の中では最下位」と切り捨てて、人気絶頂俳優も形無しに。

 キムタクママは、芸能界に入りたての頃の苦労を披露。

まったくウチの……

「拓哉が大きくなって芸能界に入ることになって、一番心にグッときたのは、やはり恐喝であり、イジメでした。通学路全部にね、族と言いますか地域の人がこう、待ち伏せているんですね。どこを通っても何かされるわけです。で、そういったことも息子は何も申しませんでしたけれども。ワイシャツのポケットがビリっと破れていたりとか、不自然なところに土がついていたりとか。それで『どうしたの?』と言っても『ああちょっと』って、それだけだったんですけども。段々それがエスカレートしていって、お金の要求になって、一番は友達です。友達がやられるからというので、困ったということを初めて(拓哉から)聞いたんですね。その時が一番、参ったなーと思いました。お陰様で剣道の先生が捜査四課の方でしたので、いろいろとご指導いただきまして難を切り抜けました。はい」

 そして珍しくキムタク妻の工藤静香(47)にも触れたのだ。

「もう実際に(キムタクは)家庭を持っておりますので、私も姑、そして静香さんっていう方がおります(中略)。好きだとか嫌いだとか、そういうことではなく、受け入れるということがおかげさまでできました。まあ平たく言えば、本当は『まったくウチの(嫁)は』と言いたくなるんですけれども、でもそれを言ってしまえば全て否定になりますし……」

 対談が終わると、会場は静香の話で喧しい。なにせ客層は、40〜50代のSMAP世代の女性たちである。

「静香のこと言うなんて珍しいよね。言いたいのに言えないって感じだったけど」

「やっぱ気に入らないのよ。元カノのカオリンとお母さんは上手くいってたのにね」

「ついこないだも女性誌にあったけど、仲悪いんでしょ。キムタクは全然実家に帰らないって言うし」

「キムタクが裏切ったのって、やっぱり静香のせいなのかな」

 もちろんそんな話にはお構いなしの客も多い。それどころか、キムタクママや菅田将暉ママの対談には興味がなく、“かがみ理事長を見に来ている”という感じなのだ。

 その中の1人にはキムタクママもいる。「ママ育」に心酔し、最近ではスピリチュアル風の朗読会といった活動も報じられている。それにしても「ママ育」の対談に嫁の愚痴――大丈夫?

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週刊新潮WEB取材班

2018年3月11日 掲載