サプライズで祖母も日本から駆けつけた!(画像は『Mirai Nagasu 2018年2月24日付Instagram「Today wasn’t quite the performance I was going for but I have such a newfound respect for the Olympians all around me.」』のスクリーンショット)

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オリンピックの女子シングル競技でトリプルアクセルに成功した史上3人目のフィギュアスケーターとなったアメリカ代表の長洲未来選手(24)。しかし転倒やミスが続き最終結果は10位、思い描いたエンディングではなかったものの「やるべきことはやった」と凛とした表情を見せた。

8年前、浅田真央選手に憧れて五輪でトリプルアクセルを飛びたいと思ったという長洲未来選手、自身2度目の出場となった平昌五輪が間もなく幕を閉じようとしている。

「オリンピックの期間中、毎日のように泣いていた」と明かした長洲選手、それは時に「嬉し涙」であり時に「悔し涙」でもあった。色々な感情がうごめいた数週間は「一生忘れることのできない経験になった」と振り返る。

トリプルアクセル成功という偉業を達成したことへの喜び、2度目、3度目の挑戦にかかる期待、ここ一番という大事な場面で思う結果が残せなかったことへの後悔…自身の感情はまるで“ジェットコースター”のように激しい起伏を繰り返したというが、この日のために努力を重ねてきたこと、そしてオリンピックという輝かしい舞台に立てたことは「まぎれもない事実」であり「私の誇り」だと語った。

長洲選手は自身のInstagramで「オリンピックを存分に楽しみました。周りの皆さんからのサポートには本当に感激しています。祖母も日本からサプライズで応援に駆けつけてくれました」とコメントし、母、祖母とのスリーショットを披露している。孫娘の晴れの舞台を一目見ようと急きょ平昌入りした祖母、カリフォルニアで経営する寿司店を1週間閉店し、娘をサポートした両親。強い精神力で最後まで戦い抜いた長洲選手は家族の誇りであろう。彼女も「家族を1つにしてくれたオリンピックという舞台に感謝しています」と綴っている。

4年前のこと、ソチ五輪で代表の座を逃した長洲選手は、“戦友”の米男子フィギュア代表アダム・リッポン選手とともに悔し涙を流した。ソチ五輪の開会式当日は、カリフォルニアの長洲選手の自宅で屋根に上り、2人でハンバーガーを食べながら涙を流して慰め合ったという。「未来、きみがぼくの友達でよかった」「絶対にこれを乗り越えてみせよう」と語りかけるリッポン選手とともにこの4年間、這い上がるために必死に努力を重ねてきたのだ。

互いにしかわからない数々の苦悩や挫折、夢―2人はそれを、おそろいのタトゥーを刻むことで共有している。リッポン選手の左膝上、そして長洲選手の手首に刻まれた2本のラインが入った白い輪のタトゥー。くじけそうになった時は、きっとこのタトゥーに励まされたにちがいない。2人は団体戦で素晴らしい演技を見せ、米国のメダル獲得に大きく貢献した。屋根に上り星を見上げながら悔し涙を流したあの日から4年。溢れんばかりの笑顔で表彰台に立つ2人の胸には、銅メダルが輝いていた。

「五輪は自分のことを知るいい機会だった」と述べた長洲選手は、アスリートとしてだけでなく1人の女性としても大きな成長を遂げたようだ。失敗しても何度も這い上がり、困難な目標に果敢に立ち向かう彼女には“ファイター”という言葉がよく似合う。迫力あるトリプルアクセルで再び魅了してくれる日が、近いうちに訪れることを願ってやまない。

画像は『Mirai Nagasu 2018年2月24日付Instagram「Today wasn’t quite the performance I was going for but I have such a newfound respect for the Olympians all around me.」』『Adam Rippon 2018年2月13日付Instagram「Adam Rippon, Olympic Medalist sounds v cute」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)