(写真=S-KOREA編集部)

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朴槿恵大統領の罷免や緊迫する中韓関係など、韓国の政治問題が日々クローズアップされているが、経済面でも大きな問題が浮上した。

失業者の増加が止まらないという統計が出たのだ。

3月15日に韓国統計庁が発表した「2017年2月雇用動向」によると、今年2月の失業者は135万人に上ったという。これはアジア通貨危機の影響で失業者が激増した1999年8月(136万4000人)に匹敵する、17年6カ月ぶりの悪い数字だ。

失業者135万人…韓国経済の“緊迫感”

もう少し詳しく見ていこう。

同資料によると、韓国の「経済活動人口」は2713万8000人となっている。そのうち135万人が失業者であることから、失業率は5.0%だ。前年同月と比べても0.1%ポイント上昇しており、これも2001年2月(5.1%)以来となる高数値となった。

最も悲惨なのは15〜29歳の若者だ。

彼らの失業率はなんと12.3%となっている。失業率全体の倍以上となっており、韓国の若者に仕事がないことが生々しく伝わってくる。

韓国のネット民たちも「アジア通貨危機時代に戻ってしまうなんて」「もどかしい…国が潰れそうだ」「失業者だけが問題なのか?就職しても問題が山積み」「体感としてももっと深刻。本当に解決できる問題なのかと思うほど」とショックを隠せないようだ。

若者たちには仕事がないだけではない。

韓国国民年金公団の統計によると、25〜29歳の男性53%、30〜34歳の男性36%が年収2400万ウォン(240万円)以下だという。仕事が少なく、給料も低い。そうなれば当然、結婚しようとする若者は減らざるを得ない。

実際に韓国では“結婚氷河期”が到来しており、少子高齢化問題に直面している。イギリスのオクスフォード人口問題研究所などは、「地球上で真っ先に消え去る国は韓国」と指摘しているほどだ。
(参考記事:「地球上で真っ先に消え去る国は韓国」…3年後に迎える“人口絶壁”の原因は

また、前出の韓国統計庁「2017年2月雇用動向」によると、60歳以上の失業率も上がっているという。数字を調べてみると、60歳以上の失業率は7.1%となっており、前年同月から0.9%ポイントも悪化していることがわかる。

日本の2倍以上の貧困率?

以前から韓国高齢者の貧困率がずば抜けて高いことは問題になっていた。

OECDの資料によると、日本の高齢者の貧困率は19.0%だが、韓国は49.6%だ。日本にも高齢者問題はあるが、韓国とは根本的に似て非なる問題なのかもしれない。

統計庁の関係者は「2月は卒業シーズンで統計的に失業率が高い。経済活動に参加する人口が増えたため就業者と失業率が同時に増加する減少を見せた」と話す。

そうはいっても、アジア通貨危機当時とほぼ同数の失業者がいることには驚かざるを得ないだろう。

韓国経済といえばサムスンが思い浮かぶが、周知の通り、事実上のトップといえるサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は拘束され、現在は「“獄中経営”に入った」(『聨合ニュースTV』)状態だ。5月末まで獄中経営が続くとされている。

その影響を受けてアメリカではサムスンの評判がガタ落しているというデータもあるようだ。

いずれにせよ、アジア通貨危機当時に比肩する失業者が生まれている韓国経済。日本と同じような韓国版「プレミアムフライデー」が大不評なのも当然だろう。

問題解決の糸口がいち早く見つかることを願うばかりだ。

(文=慎 武宏)