12日、テレビ東京「FOOT×BRAIN」では「ハリルJAPANの未来はホントに大丈夫!?」と題し、サッカー解説者・都並敏史氏、北澤豪氏、秋田豊氏、三浦淳寛氏ならびにサッカージャーナリスト・戸塚啓氏、北條聡氏、木崎伸也氏による討論の模様を放送した。

15日はアジア最終予選前半戦最大の山場となるであろう、日本代表が現・グループリーグ1位のサウジアラビアとホームで対戦する。まずサウジアラビアの特徴について、北條氏が「攻撃陣が1発を持ってるので展開に関係なくスコアを引っくり返す」といい、木崎氏も「アフリカのチームみたいな印象を受けた。非常に足が速い選手がいて日本が苦手なタイプ」と警戒する。

だが、三浦氏は「攻撃力があるのは認めるんですけど普通にやれば日本は勝てる」とキッパリ。その上で「引かない方がいい」と続けると、「オーストラリア戦の後半、すごい引いたじゃないですか?日本が主導権を持った戦い方をすれば」と付け加えたが、番組MC・勝村政信氏は「どうしたら主導権握れるんですか?」と呟くように質問した。

すると秋田氏は「主導権取ってても(日本は相手を)崩せない」といい、北澤氏も「握ろうとしてんのかな?」と思わず顔を見合わせた。ここで改めて三浦氏が「オーストラリア戦の後半、主導権を握りにいってましたか?」と尋ねると、北澤氏は「いってない」と即答、秋田氏は「縦への意識が強すぎる」とハリルJAPANに対するダメ出しをはじめた。

秋田氏は「相手がいるのにそこに突っ込んでいることがすごい多い。でも時と場合じゃないですか?」と疑問を呈すと「いい形でボールを奪ったら縦にいくことはすごい大事で、でも相手が守ってリトリートしてきたらサイドに揺さぶってえぐるとか、(ディフェンスが)開いてきたら真ん中にいくとか。そういう状況判断が必要で、それがうまい日本だったのにそれができなくなってる」と嘆いた。

すると木崎氏は「ハリルホジッチ監督が"裏を狙え、狙え"と練習から言ってて、そのプレーをやらない選手は選ばれなくなってるんですって。それを選手達は見てるので選ばれたい選手はそれをやってしまって試合が単調になってるということがあると聞いた」といった取材話を披露。都並氏は「練習ではやればいい。試合出たら自分の判断でやればいい。それができない弱さがある。従順にいきすぎてて本番のピッチでも無理な状況で縦に急ぐ。そこは自分達で勝つために変化を加えて。勝利したら監督はそれでOKですから、そういう強さを持つべき」と指摘した。

また同番組では、識者ら7人に「サウジアラビアに負けたらハリルホジッチ監督を解任すべき?」といった質問を投げかけた。

木崎氏以外の6人が全て「YES」の札を挙げると、戸塚氏は「11月のサウジ戦って、9月と10月の2連戦とは準備が違う。そこの準備できちんとチームをマネジメントして勝つっていうのはすごく大事」と、北條氏は「求心力を失った時は解任すべき」と、都並氏は「今調子が出ない理由が監督のアナウンスが強すぎて選手が消化し切れてない。ここで負けたら更にアナウンスが強くなって選手がロボット化していくのが目に見える」などと、その理由を述べた。

その他にも、「僕はもっと早く解任してもよかった」と切り出した秋田氏は「内容が悪すぎる。ここ数年の中で一番内容的には悪い。あとは采配、人選、調子よくない選手を使ったり、調子いい選手がベンチにいるのに使わなかったり。言ってることとやってることが全然バラバラ」と指摘。「NO」の札を挙げた木崎氏は「もしかしたらハリルホジッチのフランス語力に問題があるのではないかと。フランス語のボキャブラリーが非常に少ないんじゃないか。言いたいことを伝えられていないという疑念が浮かんだ」などと語った。