中国のスマートフォンメーカーXiaomiの最新タブレット「Mi Pad2」には、AndroidのカスタムOS「MIUI」を搭載する通常モデルの他に、Windows 10 Homeを搭載するWinタブバージョンがあります。Windows 10搭載タブレット端末として最上位のスペックを誇るMi Pad2を使ってみて、Windows 10タブレットの使い勝手を調べてみました。

小米平板 2 − 小米手机官网

http://www.mi.com/mipad2/

◆開封&外観チェック

GIGAZINE編集部にMi Pad 2が到着。白を基調にしたさらりとした質感の高い、iPhoneバリに高級感のあるパッケージです。



箱を開けると包装されたMi Pad2が出てきました。



中身はMi Pad2本体、充電アダプター、両端がType-CのUSBケーブル、簡単な説明シート。



まずはフィルムを剥がします。



Mi Pad2は7.9インチのタブレット。7.9インチで2048×1536ピクセル(326ppi)というのはiPad mini 4とまったく同じ。サイズは縦200.4×横132.6×厚さ6.95mm、重さは322g。



ディスプレイ上部のフロントカメラはF値2.0レンズの500万画素。自撮りやビデオチャットなどには十分すぎるスペックです。



右側面には電源ボタンとボリュームボタン。



左側面にはなにもなし。



天面にはイヤホンジャック。



底面にはType-CのUSBポート。



カラーはシャンパン。背面には透明のフィルムに各種ステッカーが貼られています。



OSはWindows 10 Home。Mi Pad2は、SoCがIntel Atom x5-Z8500(4コア2.2GHz)、メモリが2GB、ストレージはeMMC4.5でWindows版は64GBのみ。バッテリー容量は6190mAhとなっています。



F値2.0のレンズに800万画素のリアカメラ。



背面のロゴの刻印はクロームメッキされています。



下部にデュアルスピーカー。



OSはWindows 10 Home。Android版はAndroid 5.1ベースのXiaomiカスタムOS「MIUI」ですが、Windows版は純然たるWindows 10が採用されています。



縦向きにするとタイル表示になります。



なお、Mi Pad2は、ディスプレイ領域の外にLEDで光るボタンがあります。



・iPad mini 4との比較

Mi Pad2が確実に意識しているであろうライバルとしてAppleの「iPad mini4」(右)とサイズを比較してみました。



サイズはほとんど同じですが、Mi Pad2(左)の方は銀色寄りの金色で、ヘアライン加工が施されているという違いがあります。



重ねてみると、Mi Pad2の方がわずかに小ぶり。



厚さもほとんど同じ。



機能に関わる部分では、スピーカーの搭載位置が背面のMi Pad2に対して、iPad mini4は側面(ふち)という違いがあります。



サイズや重さはほとんど同じなので、持ちやすさや携帯性には違いは感じられません。



◆使ってみた

・日本語化

Windows 10のMi Pad2のホーム画面。初期設定では日本語ロケールを選べないので、「国または地域」を「日本」にし、日本語の言語パックを追加、「日付と時刻」の「タイムゾーン」を「大阪、札幌、東京」にして再起動すれば日本語に対応します。



設定変更後は、Mi Pad2を一般的な日本語ロケールのWindows 10端末と同じように使えます。



・ブラウジング

Windows 10の標準ブラウザ「Microsoft Edge」でGIGAZINEを横向きで表示するとこんな感じ。



縦表示だと、16記事のサムネイルを一気に表示できます。



Mi Pad2が、GIGAZINEをサクサク表示して、YouTubeムービーも楽々再生できる様子は以下のムービーで確認できます。

Windows 10搭載のXiaomiタブレット「Mi Pad2」でGIGAZINEを見るとこんな感じ - YouTube

Intel Atom x5-Z8500はWindows 10 Homeを快適に動かせる十分なパワーがあるので、Wi-Fi回線環境が良好であれば、ネットブラウジングはまずまず快適でした。

・電子書籍

Mi Pad2でWindowsアプリ「少年ジャンプ+」のドラゴンボールを表示するとこんな感じ。



画面が精細なので、見開き状態にしても十分読めそうです。



・ゲーム

Mi Pad2はWindows 10採用ということで、「艦隊これくしょん-艦これ-」をプレイできるという大きなメリットがあります。



「ドラゴンクエストX」を試そうと、ベンチマークを計測すると……



スコアは「1007」で「重い」評価。Mi Pad2でドラクエXを快適にプレイすることは難しそうです。



Windowsアプリの「アスファルト8」をプレイする様子は以下のムービーで確認できます。

Xiaomiのタブレット「Mi Pad2」でレースゲーム「アスファルト8」をプレイしてみる - YouTube

プレイ自体は快適ですが、SoCのAtom x5-Z8500が搭載されているタブレット上部がかなり熱を持ちます。室温20度の状態でアスファルト8を30分ほどプレイした後でサーモカメラで温度を測定すると、約38度とかなり高めの温度になっていました。



・カメラ

これはMi Pad2のリアカメラで撮影した写真。Mi Pad2はソニー製センサーの800万画素リアカメラを搭載しており、カメラ性能はかなり高め。



ちょっとしたメモ代わりに使われることの多いタブレットのカメラですが、Mi Pad2のカメラ性能はメモ以上に写真として通用するクオリティを保っています。



◆まとめ

Mi Pad2(Windowsバージョン)は、マシンパワーもあり、ネットブラウジングやOfficeスイートなどのアプリ利用でももたつくことはまったくありません。カメラ性能も高く、長時間使うと背面が熱くなりホールド時に気になる点だけが唯一、スペック上の欠点と言えます。

例えば艦これをプレイしたいとか、Officeスイートを多用したりするなど、AndroidやiOSではなくWindows OSでタブレットを利用したいというユーザーにはマシンパワーもさることながら、外観の質感もかなり高いので、文句なしにおススメのWinタブです。

しかし、Windows 10というOSこそが最大の欠点と言える一面もあり、まず、大きな弱点として対応アプリの少なさが挙げられます。Facebook、LINE、TwitterなどのメジャーなSNSアプリはフォローされていますが、PocketやFeedlyやGoogle関連アプリなど、Windows 10アプリとして用意されていないアプリも多く、特に無料ゲームアプリのラインナップの少なさが目に付きます。

さらに、Windows 10 Homeのスリープ時のバッテリー持ちはAndroid・iOS端末と比べると雲泥の差であり、カバンに入れているといつの間にかバッテリーが空になって使いたい時にすぐ使えない、という場面に遭遇しました。

Mi Pad2(Windowsバージョン)は、パワーは十分ですが発熱量が多めでバッテリーの持ちが悪く、対応アプリが少ないなど、使い勝手の悪さがあることは事実ですが、Windowsタブレットとして最上位の質感・性能を求めるユーザーにはぴったりという、使い手を選び、使いこなしがいのある魅力的な"じゃじゃ馬"端末と言えそうです。

Windows版の「Xiaomi Mi Pad2」は、日本への発送にも対応しているGearBestで、記事作成時点では269.89ドル(約2万9000円)で購入できます。

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