インテル、フィオレンティーナに4失点完敗で連勝は5で止まる…長友出場せず

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 セリエA第6節が27日に行われ、日本代表DF長友佑都が所属するインテルとフィオレンティーナが対戦した。長友はベンチスタートだった。

 インテルは前節のヴェローナ戦で1−0の勝利を収め、開幕から5連勝を飾った。決して圧倒的な強さを見せているわけではないが、ここまで全て1点差勝利と勝負強さを見せている。一方、フィオレンティーナは第2節のトリノ戦こそ敗れたが、その後はジェノアに続き昇格組のカルピ、ボローニャを叩いてしっかりと勝点3を積み上げている。インテルはここまで3ゴールを挙げていたモンテネグロ代表FWステヴァン・ヨヴェティッチが試合前に負傷。代役としてアルゼンチン代表FWロドリゴ・パラシオが先発出場した。

 試合は開始早々に思わぬ形で動く。3分、インテルのガリー・メデルがGKサミール・ハンダノヴィッチへバックパスを送る。ハンダノヴィッチのトラップが乱れると、フィオレンティーナのニコラ・カリニッチがすかさず奪いにいき、ハンダノヴィッチはたまらずファウルで倒してしまった。これでフィオレンティーナにPKが与えられる。キッカーのヨシップ・イリチッチがきっちりとゴール右上に決め、アウェーのフィオレンティーナが先制する。

 続く18分、エリア手前右でボールを持ったイリチッチが、中央に切り返して左足でミドルシュートを放つと、GKハンダノヴィッチがこれを弾く。しかし、ボールは頭上高く上がり、ゴールに向かうと落下点に詰めたカリニッチが押し込んで2点差をつける。

 完全にペースを失ったインテルに対し、フィオレンティーナが猛攻を仕掛ける。23分、左サイドを突破したマルコス・アロンソがゴール前に低いクロスを供給。DFとGKが触れられない絶妙なボールになると、これをカリニッチが押し込んで追加点。フィオレンティーナが大量3ゴールのリードを奪った。

 インテルに追い打ちをかけるようにトラブルが発生する。31分、フィオレンティーナがカウンターから攻め込むと、最終ラインの裏に抜けだしたカリニッチをミランダがファウルで止めてしまう。主審は決定機阻止と判断してミランダにレッドカードを提示し、インテルは10人での戦いを強いられることとなった。前半はフィオレンティーナが3点をリードして終了を迎える。

 フェリペ・メロが応急的にセンターバックを務めたインテルは、ハーフタイムにジョフレイ・コンドグビアを下げてアンドレア・ラノッキアを投入。ディフェンスラインのコンビはラノッキアとメデルに変わった。

 60分、インテルはゴール手前左でFKを獲得すると、アレックス・テレスのクロスからマウロ・イカルディがヘディングシュート。一度は左ポストに弾かれたが、これを自ら押し込んで1点を返した。

 インテルがこのまま反撃に出るかと思われたが、次の得点を奪ったのはフィオレンティーナ。76分、左サイドのボルハ・バレーロが前線のカリニッチへロングパスを送ると、カリニッチがこれを収め、左横を駆け上がったイリチッチへ展開する。イリチッチはエリア内左に進入し、GKを引きつけて折り返しのボールを送ると、カリニッチがこれを押し込んでハットトリック達成。フィオレンティーナが4点目を奪った。

 このままフィオレンティーナが4−1でインテルを下し、今シーズン5勝目を飾った。一方、インテルは今シーズン初黒星をショッキングな形で喫してしまった。なお、長友に出場機会は訪れなかった。

 次節、インテルは敵地でサンプドリアと、フィオレンティーナはホームでアタランタと対戦する。

【スコア】
インテル 1−4 フィオレンティーナ

【得点者】
0−1 3分 ヨシップ・イリチッチ(PK)(フィオレンティーナ)
0−2 18分 ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
0−3 23分 ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
1−3 60分 マウロ・イカルディ(インテル)
1−4 76分 ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)