スペインサッカーがカオスにある。スペインサッカー連盟が、16日から全大会で無期限のストライキを行うと宣言したのだ。リーガエスパニョーラの第37節と最終節や、バルセロナとアスレティック・ビルバオが対戦する30日のコパ・デル・レイ決勝も含まれる。

これは、マドリッドの政府に対する強烈なメッセージだ。特に、先週閣議で承認されたテレビ放映権料の分配に関する法律に対するメッセージである。

連盟は選手協会、審判協会、監督協会から支持されており、彼らは改革に反対している。一方、リーガ(LFP)とクラブは政府による提案を支持している。

スペインサッカー界において、放映権の問題は常にデリケートなテーマだった。大半がレアル・マドリーとバルセロナの懐に入るからだ。ほかの18チームにはわずかしか残らない。

例えば今季、レアルとバルサはそれぞれ1億6000万ユーロ(約216億8000万円)を手にしたが、放映権収入で3位のバレンシアが手にしたのは、約5000万ユーロ(約67億8000万円)だ。

そこで、いわゆる「スモールチーム」が声高に政府に新法の制定を求めたのである。もっと民主主義的に、放映権料を分配しようというわけだ。

だが、連盟は「スペインサッカーは無視され、侮蔑された」と批判している。彼らは「サッカーのプライベートな金がスポーツの政治面やサッカーとは無縁の活動に使われる」と主張した。

連盟のアンヘル・マリア・ビジャール会長は近く、スポーツ大臣のホセ・イグナシオ・ベルト氏と会談する予定だ。だが、両者の間が埋まらない恐れはある。10日以内の合意が必要だが、最近の両者が直面してきた困難を考えれば、今回も合意に至らない恐れがあるのだ。