かつてのプロレス界は「全日本プロレス」と「新日本プロレス」の2大団体が業界を統治し、両者の間には高くて厚い壁がそびえ立っていた。だからこそ、ファンの想像力は育まれる。授業中、ノートの端に“夢のカード”を書き込むのは、ちびっ子ファンの必須科目。皆が早熟なプロモーターとなり、脳内で興行を開催したものだ。うるさ型ファンへの第一歩である。そしてこの夢想を、ある意味成し遂げてしまったファンがいる。それは、永