1998年12月28日、漫画家吾妻ひでおは都内某所のA病院に入院した。精神科B病棟、通称アル中病棟である。その前年から酒量が増えた吾妻は、ついに連続飲酒に入っていた。少しでもアルコールが切れると手の震えや冷汗、悪寒などが止まらなくなる。幻聴、幻覚もある。隣の家に監禁されている少女の声(もちろん妄想)がずっと聞えるようになった。恐怖感に打ちのめされ、自殺念慮も出る。───恐ろしい。なんか恐ろしいね。恐ろしい