2023年8月、大阪地裁は業務上横領罪に問われた50代の被告人男性に対して、懲役8年(求刑10年)の実刑判決を下した。その犯行内容は、4年6カ月にもわたり総額6億2千万円もの会社資金を横領したという規模の大変大きなものであった。多額の被害、かつ長期にわたった犯行から、横領金の使途とその犯行手口に関心が向けられたが、全3回の公判で明かされた内容はあまりに短絡的なものであった。(裁判ライター:普通)●社内の立場を悪