東京湾に「汚い」などのマイナスイメージを抱いている人も多いかもしれない。確かに、工業廃水や生活排水による水質汚濁、ごみ処分のための埋め立てなどで、人間は東京湾を汚してきた。東京湾の漁獲量を見ると、1960年の19万トンをピークに激減し、今では2万トンにまで落ち込んでいる。こういった現実もあるが、「どっこい、東京湾は本当にすごいんです」と述べるのは、『都会の里海東京湾』(中央公論新社刊)の著者であ