2016年4月26日午後10時、携帯電話の着信がすべての始まりだった。阪神タイガース・高野球団本部長から原口文仁への電話は、育成契約から支配下選手登録、そして即日の1軍選手登録を告げるものであった。その時点で阪神は26試合を消化。うち19試合出場と最も多くマスクを被っていた梅野隆太郎に代わり、育成選手だった原口の1軍昇格を、金本知憲監督が即断してのことだった。この夢のような昇格劇をシンデレラストーリーと