学生の窓口編集部

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スポーツの大会は、各学校の名誉・威信を懸けた真剣勝負の場でもあります。もちろん主役は競技に出場する選手たちですが、彼らを陰で支える応援団の存在も忘れてはいけません。今回は、名門といわれる法政大学応援団を取材しました。

応援団というと、学ランをまとったこわもてのお兄さんたちの集団で、規律にも大変厳しく、とにかく大変そうというイメージがありませんか? では実際にはどうなのか、法政大学応援団を取材しました。

●法政大学応援団は、今年でなんと創立90周年! 名門に歴史あり!

--法政大学応援団の歴史を簡単にご紹介ください。

法政大学応援団は今年で創立90周年を迎えます。最初は東京六大学野球の際に有志で応援をしたことがきっかけでリーダー部が誕生し、後に吹奏楽部・チアリーディング部が誕生しました。

この90年の間に団内の規則や応援のスタイル等、さまざまなものが変わってきましたが、団の三原則である「礼儀・節度・闘志」、団のあいさつである「押忍」(おす)は変わらずに、団員に受け継がれています。

ちなみに、応援団というと「押忍」というあいさつが定番と思われがちですが、意外にも東京六大学応援団連盟の中で「押忍」とあいさつをするのは、法政大学応援団だけです。

--現在の団員数はどれくらいでしょうか。また、男女比はどうなっていますか?

現在97名の団員が在籍しています。男女比は2:3で、意外と思われるでしょうが、女性の方が多い団体となっています。

法政大学応援団は三つの部で構成されています。まず、皆さんが「応援団」と聞いて真っ先に想像されるのが「学ランを着て、大声を張り上げて応援する」姿だと思います。この部隊を「リーダー部」といいます。そして応援歌等を演奏する「吹奏楽部」、応援に花を添える「チアリーディング部」からなり、3部一体で行動しています。

--応援団の中で、特別な役職などがあれば教えてください。

特にありませんが、神宮球場に学生やお客さんを呼び込む企画・立案を行う「学生動員対策責任者」という役職があります。これは東京六大学野球応援ならでは、といえるかもしれませんが、6大学共に同様の役職が存在しています。

●大半の活動は団全員で行動! 結束力の秘密はそこにあった

--応援団の普段の活動内容を教えてください。
リーダー部は発声・拍手の練習、吹奏楽部は演奏やドリル練習、チアリーディング部はダンス・スタンツ練習等、各部ごとの練習を行います。そして、野球部、アメリカンフットボール部から相撲部など、あらゆる体育会の応援が普段の活動内容です。

他には入試業務の補助や学位授与式、入学式でのデモンストレーションといった大学のさまざまな行事においても活動をしております。

--他の部、サークルと比較して、ここは特に大変だという点はどんなところでしょうか。

大半の活動を全団員で行う点です。現在全団員100名ほどおり、4月に新入生を迎えれば130-140名ほどの大所帯になりますので、移動をするにしても全団員を取りまとめるのは一苦労です。

--正直な話、応援団は大変だと思いますか?

団活動と学業の両立が大変だと思います。各部週3回ほどの練習の他に土日は体育会応援があり、勉強の時間を確保することが大変です。しかし、ほとんどの団員はしっかりと勉強する時間をつくり両立させているので、学業自体には支障は出ていません。

--団員の皆さんは、なぜその大変な活動を続けられるのでしょうか。

応援(応援団)が好きだからです。好きな理由は人それぞれだと思いますが、好きだから続けることができます。これは体育会の選手たちも同じだと思います。何かを続けるにおいても「好き」という原動力に勝るものはないと思います。