亀梨の地元での撮影をはじめ、ライブ直後の写真は必見!まさにROOTS
MAQUIA11月号

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KAT-TUNと共に過ごしてきた夏がとうとう終わってしまった。7月の東京国際フォーラムを皮切りに、全国9ヶ所をまわった『KAT-TUN LIVE TOUER 2014 comeHere』。9月26〜28日に東京・代々木競技場 第一体育館での公演を以て、ファイナルを迎えた。幸福感と喪失感に襲われ、気持ちが入り乱れている。

■国際フォーラムからスタートしたワケ
6月にリリースした8作目のアルバム『comeHere』を中心にした構成した今回のコンサート。4人体制となってから初のツアーとなった。

アルバムのタイトルでもある『COME HERE』のミュージックビデオでは、砂浜でビーチフラッグをするKAT-TUNの姿。まさに夏!という映像で、しかもツアーが始まるかと思うと、こんなにも夏が待ち遠しくなったのは本当に久しぶりのことだった。

「国際フォーラムって規模が小さくない?」と思うかもしれないけれど、けして落ち目なんかじゃありません。それはまだKAT-TUNがジャニーズJr.だった頃、初の単独コンサートを行ったのがこの場所。収容人数5,000人規模にも関わらず55万人もの応募が殺到したという伝説の地。そんな原点と呼ぶべき国際フォーラムをツアーの初日に選んだところに、再出発を誓った4人の覚悟を感じた。

■2年半ぶり!4人体制になって初のコンサートツアー

メンバーの脱退に泣いた2013年。脱退を正式に発表すると共に、彼らはすかさずミニアルバムのリリース、さらに年末のカウントダウンライブ、年始にはファンミーティングを行うと発表した。「大丈夫!解散なんて絶対ないから」「心配させちゃったね」というKAT-TUNからのメッセージのようで、ファンとしても思い入れが強いコンサートとなった。

初の単独カウントダウンライブは、12月30、31に京セラドーム大阪で行われた。メンバーの発案で演出は水と火がテーマ。水を吐き出すポンプ380本、200トンの水を使用して、20メートルも上がる水の壁は圧巻だった。

とにかく水の量がハンパじゃなくて、ステージの端の方の2階席だった私からすればそれはもう噴水の中で歌っているように見えるほど。そこらじゅうで水があがっていた。たった2日間なのに、2日で壊すのにはもったいないほどの仕掛け。ジャニーズ史上最大級という豪華絢爛な演出で、ファン9万人を迎え入れた。

そんな立派なものを見せられちゃったら、もうちょっとやそっとのことじゃ驚きませんよ? ファンの多くは相当、目が肥えた状態でコンサートに挑んだはず。しかしツアーの知らせには国際フォーラムをはじめ、各地のホールやアリーナが中心だった。ドームと比べて収容人数は少ないが、その分ファンとの距離がぐんと近くなる。メンバーも「距離にこだわった」というだけに、一部の場所では客席に降りるなどのファンサービスも飛び出した。そう来ましたか、KAT-TUN!

■アイドルだけど下ネタだって言っちゃいますよ!

『comeHere』というアルバムのタイトルにもなっている曲でスタートしたコンサート。上田から「声出せー」といわれ、ファンも答えて「イエーイ」と叫ぶ。しかし「もっとー!!」「腹から声出せー!」と煽られる。「イエーイーーーー!」できるだけ大きな声を出して叫んだのに上田からは「うるせー!」と一蹴(笑)相変わらずドSな上田さん。オープニングからテンションあがる!

代々木公演二日目、1部のMCで「今日はDVDの収録日です」という一言に盛り上がる会場。自分が参戦したステージがそのまま映像になるのは嬉しいものだ。しかし内容によっては2部の内容にさし変わるかもしれないと、ファン心をゆさぶるメンバー。ああもう!こうやってどんどん好きになってしまう。

この公演では特に男性ファンの姿が多く、それを喜ぶ亀梨。会場にいる男性ファンに声をかけると、男性陣もそれに答えて声援を送った。

その日のMCは、ファミコンと同じ誕生日だという中丸の一言から、ゲームの話題に。「男子は『ファミ通』読むよね?」と中丸が聞くと、野太い声で「読むー!」と男性ファンの声。同性のファンが増えたKAT-TUN、なんて素敵なんだ。

その後もクッパが飛び跳ねたときに動けなくなるマリオのモノマネを披露する亀梨や、オンラインゲームで負けた上田を田口が「雑魚」よばわりしたというエピソードなど、少年のような一面をみせて会場中が笑いに包まれた。KAT-TUNはクールなイメージが強いかもしれないけれど、実はとても和やかなんですよ。

2部の公演ではなぜか下ネタが炸裂。新品のタオルを使った上田。お風呂上がりにそのタオルで体を拭いていたところ、値段のシールがさきっちょに……。会場中が「キャーー!」と絶叫。いつのまにか下ネタもパワーアップしていた。
親子席を気遣ってか、「下ネタっていうのは、土のことだよ」とフォローを入れる中丸。もう無理だってば……。一体どちらのMCが採用されるのか、DVD発売が楽しみだ。

■亀ちゃんくるくる水鉄砲乱射、ファンと水遊び
トロッコにのって会場をまわるメンバー。その手には黒くて大きな水鉄砲。KAT-TUNとの水遊びがスタートだ!

すごい飛距離の水鉄砲で、アリーナやスタンドのファンをめがけて水を飛ばす。
メンバー同士が水を掛け合ってじゃれる姿は、さっきまでの下ネタ連発のKAT-TUNが嘘のように、まるで少年のようにはしゃぐ姿があった。亀梨くんと田口くんの水鉄砲攻撃を受けた私は、前後の記憶を失ったほど嬉しかった。

MAQUIA(11月号/集英社)「亀梨和也のROOTS」で亀梨はこんなことを語っている。
「今、4人でステージに立ってみると田口の個性がより見えやすくなった気がするし。MCを中丸が担当することで、全員に遊び心が生まれてバランスがとれたかなと。ちなみに、上田は人数が何人でも変わらずに上田ワールドだけど(笑)」
その言葉はMCやソロのステージによくあらわれていた。

グループとしての活動については、「ここは個人の趣味でやりたいことをやる場じゃない。グループでどんな表現ができるかだけを考えている」。コンサートでは毎回メンバーがテーマを決めるというKAT-TUN。同じツアーを何回観ても飽きないのはここにあると思う。

ライブの最後にエンドロールが流れた。「comeHere」の文字があらわれ、「H」だけが残って消えた。下ネタ連発していただけにシャレにならないぞ! すると「KAT-TUN」の文字が浮かび上がる。Hの真ん中の線がハイフンに変わった。

ハイフンとはファンの公式ネームのことで、メンバーの頭文字をとったグループ名でメンバーをつなぐ役割を果たす。全ては「自分たちを愛してくれるファンのため」と言い切る亀梨の言葉どおり、どこまでもファン思いのKAT-TUNから愛情をたくさん受け取ったツアーだった。
(柚月裕実)