Microchip、ADCを2個内蔵した低コスト8ビットPICマイコンを発表
Microchip Technologyは9月24日、8ビットマイコン「PIC12/16LF155X」ファミリの新製品として、「PIC16LF1554/9」2品種を発表した。
同製品は、2つの10ビット100ksps A/Dコンバータ(ADC)と静電容量式タッチセンシングをサポートするハードウェアCVD(静電容量式分圧器)を内蔵している。このユニークな構成により、センサデータを効率的に収集し、非常にノイズの多い環境、低消費電力が要求されるアプリケーション、マトリクスキーパッド、耐水設計などで、先進のタッチセンシングを容易に実装できる。
また、最大17のADCチャネルと自動ハードウェアCVDモジュールでは、最小限のソフトウェアオーバーヘッドで静電容量式センシング、およびその他のフロントエンドサンプリングアプリケーションを実装できる。さらに、最大14KBのフラッシュと512バイトのRAM、32MHzのオシレータ、2つのPWMモジュール、そしてI2C、SPI、EUSARTなどの通信モジュールも内蔵している。この他、XLP(eXtreme Low Power)テクノロジの採用により、動作電流を35μA/MHz、スリープ電流を30nAまで抑えているため、省電力化が特に重視されるアプリケーションに適している。
これらの機能を低コストかつ小型で実現することで、リモコン、オーディオ プレーヤ、携帯電話アクセサリ、小型家電、およびヘッドフォン、腕時計、フィットネス リストバンドなどといったウェアラブル機器のコンシューマ用電子機器に幅広く応用できる。これら以外にも、血圧計やウェアラブル心拍計などの医療用機器、車載機器、RFIDやセンサといった産業用機器など、多くのアプリケーションに適している。
なお、パッケージは、「PIC16LF1554」が14ピンPDIP、TSSOP、SOIC、4mm×4mm×0.9mmサイズの16ピンQFN、「PIC16LF1559」が20ピンPDIP、SSOP、4mm×4mm×0.9mmサイズのQFN。2品種とも、すでにサンプル出荷と量産出荷を開始している。いずれも1万個単位で提供される。また、MPLAB X統合開発環境(IDE)、PICkit 3、MPLAB XC8 Compiler for 8-bit PIC MCU、MPLAB Code Configuratorなど、充実した開発ツール群でサポートされている。
