第11話より。洸が涙を流したシーン。泣ける!
テレビアニメ「アオハライド」TOKYO MX:7月7日(月)より毎週月曜 深夜0:00〜、MBS:7月7日(月)より毎週月曜 深夜2:35〜、BS11:7月8日(火)より毎週火曜 深夜0:30〜、GyaO!:7月8日(火)より毎週火曜 深夜1:00〜 ※放送・配信日時は変更になる場合があります
(C)2014 咲坂伊緒/集英社・「アオハライド」製作委員会

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その目的しか見えなくなるくらい、必死だった

中学時代の洸、たった1人で医者の前に座っている。
「母のそばにいる家族は僕だけです」
医者から母親の病状を聞くと、母を守れるのは自分だけだと強く思った。
そして、母に病状がバレないように、いつもどおり振る舞った。

いつ、気づいていれば間に合ったのかを考えた。
母を将来ラクさせるために、自分の時間のほとんどを勉強に費やした。
母と一緒にご飯を食べることもテレビを見ることもしなかった。
「俺は間違えたんだ……」
もっと大事なことがあった。
母親と一緒に過ごせばよかった。
もう間に合わない───。
「ごめんなさい、ごめんなさい……!」

洸の悲しい過去から始まった、テレビアニメ「アオハライド」のPAGE.11、第11話。

洸が大事なものを作りたくない理由が分かりましたね。
母親を失ったことが大きなトラウマになっていたのです。
洸の心にこのトラウマがある限り、人と向き合うことが難しそうです。
一体、どうやって洸の心に近づいていけばいいのか?
クライマックス直前の11話をおさらいしましょう。

■待ってました!菊池冬馬が登場

原作ではアニメ10話のときの双葉と悠里の話を偶然聞いていた男の子として登場する、菊池冬馬。
このときアニメでは冬馬の登場シーンがなかったのですが、ついに来ました!

効果後、みんなで再び勉強会をしようと、洸を連れて図書館に集まります。
ところが、洸はトイレに行くフリをして帰ってしまったことが判明。
双葉が洸を追いかけようと立ち上がったとき、男の子の足を踏み、彼の上に倒れてしまいます。

そう、この男の子が菊池冬馬です。

しかも双葉が立ち上がろうと手をついたとき、冬馬の●●●(自粛)に触れてしまったようで…!
悲鳴に近い大声で謝りながら、猛ダッシュで去ります。

ただこれだけのシーンの登場でしたが、冬馬ファンに大反響だったようです。
原作ではかなりのキーパーソンになっている冬馬。
アニメはあと1話しかないことを考えると、残念ながら彼の活躍を見ることは難しそうですね。
うーん、これは2期に期待したい!

■勉強会を逃げ出した洸。双葉は洸の家を訪ねる

洸は双葉だけでなく、他人との距離近づいていくと、離れてしまう。それはまるで、猫のように。
修子「自分でもどうしたいか分かってないんじゃない」
双葉だけでなく、みんなも洸のおかしな様子に気づき始めていました。

「洸。開けたらすぐそこは明るい場所なのに、どうして出てこないの」

双葉って、洸と自分だけが一緒にいられればいいって思っていないんですよね。
自分の好きな人に振り向いて欲しい、という恋心の範疇を超えています。
つきあえなきゃ他人!みたいなことは思わない、いや、思えないんだと。
こんなに人を大事に思える双葉って…、すごくステキな女の子ですよね。
洸と再会したこと、悠里や修子と友達になったことで、双葉の心が成長していく。
人間としての成長が見えていくのも「アオハライド」の魅力のひとつなんですよね。

双葉は洸の家を訪ねますが、洸の家から、出てきたのは田中先生でした。
心を開かない洸に手を焼いていることを伝えると、田中先生も同じく困っていると言われます。

双葉「だったら、ぶち破ってやる!」

おおおお、カッコイイ!
恋愛系漫画にありがちな、か弱いヒロインではないんです。
双葉はヒロインじゃなくって、ヒーローだから。
これは吉村監督へのインタビューでも明かされましたね。

吉村 先生からいただいたお話で特に印象的だったのが、双葉と洸の関係性は、双葉がヒーローで洸がヒロインだと思って描いているので、そこは大事にしてもらえれば、というお話ですね。
(アニメ「アオハライド」吉村愛監督に聞く1より)

洸が私の心の扉を開けたみたいに、自分も洸の心の扉を開けたい。
洸を探しに、以前(アニメ8話)洸がいた場所へと向かいます。

■「心の底から分かりたい」洸の心に踏み込む双葉

双葉は洸を見つけ、二人で土手を歩きながら問いつめます。

双葉「洸がそんなんじゃ、きっと洸のお母さんも悲しいと思う」
洸「そんなことは俺だって散々思ったよ。でもそんな理屈じゃ、カタがつかない気持ちもあんだよ。それまでやってきたことが間違ってたって気づいてもやり直せない。
この世界からいなくなる準備してるみたいに、毎日少しずつ細くなっってく母親のそばで、俺が何を思ってたのか…。そういうの、お前には絶対わかんねーだろ」

双葉は、うまく行く事ばかりじゃなくて当たり前だから一からやり直す、と決意した。
洸は、やり直したくてもやり直せない。母親は戻ってこないから、ということ。

双葉の目に涙があふれた。
自分はやり直せたけど、洸はいまもそのときのまま苦しんでいる。
洸以外、洸の苦しみは全部わかんない。どんなに想像しても足りない。
でも、でも…。

双葉「心の底から分かりたいって思う、この気持ちじゃ、そんなにダメ?」

ぶちやぶりたいのに。こんな扉は。洸の心をどうしても開きたい。
涙を流し、洸の胸を叩きながら、双葉は自分の気持ちを届けたくて必死です。

洸「なんでそんなに踏み込んでこようとするんだよ。お前も小湊たちも。
そういうの、こえーんだよ」
双葉「洸っ!」

土手の上から洸を押したことで、土手の下に落下。ここでさりげなく、双葉の頭を守っていた洸。
ちゃんと女の子を守ろうとしています。洸は本当に優しいんですよ。
だからこそ、母親を守れなかった自分が許せない…、と思ってしまっているんですよね。

■双葉の思いが心の扉をぶち破った!洸の涙

双葉「もう手遅れだよ!怖いって思うのは、私たちのこと、大事に思ってるってことだ!
またなくしたらって思うから怖いんでしょ!?」

ちゃんと「私たち」って言ってますよね。そこが双葉の良いところ。
本当に洸が心配しているんです。友達としても、好きな人としても、中学時代の同級生としても。
双葉は洸の上に覆いかぶさりながら、言い続けます。

双葉「なくしたものが大きすぎて、他の何とも置き換えられないなら、ひとつじゃなくてもいいでしょ?
小さくても10個でも100個でもかき集めたら、洸のがんばる里由ぐらいにはなる!
洸が何かに夢中になったり、心から笑ったりしても誰も責めない。
もしそんなやついたら、私がぶっとばす!」

双葉の目から大粒の涙がこぼれ落ちます。
双葉…、ほんとに良い子。泣けるよ、泣ける。
そして洸もハッとしたまま。

「なんだ、そうか…。俺は何かに心が動いたり、心底笑ったり、毎日に意味をもったりするのを許されたかったんだ」

双葉をぎゅっと抱きしめた洸の目からは白い線。
そう、涙です。

うわわあああ。よかった…。
洸と双葉は、強く、強く抱きしめ合う。
普通、抱きしめ合うことに「わー!きゃー!」ってなるんですが、今回は違うんです。
洸の心の底に触れる事ができた。それにつきますよね。
双葉の行動力と思いが、本当に洸の心の扉をぶち破った。

好きって思いをぶつけて、待っているだけじゃダメ。
男の子だって弱い部分があるんだから、そこをフォローして守ってあげなきゃ。
双葉の強い愛情を感じた11話でした。今回は双葉に胸キュンだったかも〜。

そして、ここで悲報ですけど次で最終回って本当ですか?
早すぎるよ!どういうこと?!双葉と洸はどうなるの〜!?
(小林美姫)