北海道ハスカップ(Sサイズ480円)

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最近人気が高まっているフローズンヨーグルト。専門店もじわじわと増えているが、鎌倉にちょっとユニークなスタイルの生フローズンヨーグルト専門店がある。2014年4月にリニューアルオープンした「鎌倉ウッドベリーズ+」。なんと同店では、旬の果物をその場で混ぜてフローズンヨーグルトを作ってくれるのだ。

店のショーケースに並んでいるのは、色鮮やかな旬の果物たち。そこから好みのものを選ぶと、専用のミキサーに入れてフローズンヨーグルトと混ぜ合わせてくれる。待つこと1、2分で、できたての生フローズンヨーグルトを出してくれる。

その場で混ぜてくれるというスタイルもおもしろいが、素材へのこだわりぶりにも驚かされる。使っている果物はほとんどが季節もの。取材日に並んでいたのは、愛媛レモンピール、浅間白桃、貴陽(すもも)、ハーコット(あんず)、三浦大玉すいか、北海道ハスカップ……などなど。一見すると、常温のフルーツのように見えるが、実は冷凍してあり、フローズンヨーグルトと同じ温度になっている。そうすることで、混ぜたときにヨーグルトとしっかり味がなじむのだそうだ。

「使う果物は旬の味や有機無農薬などこだわっています。顔が見える農家さんに味や収穫時期を相談しながら、一番いい味の状態のものだけを出しています」
答えてくれたのは、店主の田尻絵理子さん。たとえシーズン中であっても、最盛期より味が落ちていたらもう出さないというこだわりよう。お店では果物を生のまま仕入れ、熟度をみつつ、ベストなタイミングを見計らって1つ1つ手作業でカットし、急速冷凍しているそうだ。

また、果物は味が良ければどんな種類でもよいわけではなく、ヨーグルトの酸味に負けないものを厳選しているとのこと。混ぜ合わせる量も果物の種類によってかえており、ヨーグルトと合わせたときにバランスがよくなるよう調整しているそうだ。

ちなみにベースとなるフローズンヨーグルトは1種類。八ヶ岳の生乳をウッドベリーズのヨーグルト工場で自家発酵させ、それにはちみつや生クリーム、ほんの少しの砂糖を加えている。加熱殺菌をしていない乳酸菌の生きたヨーグルトだ。

実際に食べてみた。まずは「八ヶ岳トマト」。トマトとフローズンヨーグルトって本当に合うのか半信半疑だったが、トマトの甘味が引き立ち、とても爽やか。ミニトマトのカラフルな粒々が見た目にもかわいらしい。素材の味のダイレクトな味わいにひと口ごとに感動していたら、あっという間に完食してしまった。

続いて、「北海道ハスカップ」。ハスカップはブルーベリーにも似ているが、本州ではなかなかお目にかかれない貴重なもの。濃厚な酸味と自然の甘味がなんともぜいたくな味わいだ。フローズンヨーグルトとの相性もすばらしい。

どちらのフレーバーも、ヨーグルトと酸味や風味がちゃんと感じられつつ、トマトや果物の味の主張もしっかりある。変なくどさがないせいか、食べたあとも喉が渇かない。これならいくらでも食べられそう!

店は鎌倉駅からも近く、観光がてらに立ち寄るのにもぴったり。個人的にはこの味のためだけに鎌倉に通ってもよいと思えたほど。価格はSサイズ380円〜、Mサイズ480円〜。好みのフルーツを2種選べるLサイズは660円〜。素材への徹底したこだわりを考えると、決して高くはない。お持ち帰りもできると聞き、取材終了後は自分用のお土産として買いこんできた。

罪悪感がないどころか、むしろ食べることで体がよろこびそうな優しいスイーツ。最新の果物の入荷情報などはFacebookでも発信しているのでぜひチェックを! 鎌倉に行ったらぜひ試してほしい逸品だ。

鎌倉ウッドベリーズ+
鎌倉市雪ノ下1丁目9-27
0467-25-3993
(古屋江美子)