あなたの姿勢は太りやすい!?リバウンドしない正しい立ち方とは「足裏の内側に重心を置く」「体の中心軸を意識する」
「正しい姿勢、歩き方の人とそうでない人では、体型が大きく違ってきます」と話すのは、元モデルで日本姿勢と歩き方協会代表理事、ウォーキングスタイリストの高岡よしみさん。そこで、「太る原因となる姿勢の癖」と「太りにくい正しい姿勢」について教えていただきました。
■体の部位のゆがみが、太る原因になる
「太りやすい、リバウンドを繰り返す、太ももやおなか、ふくらはぎなど、特定の部位の太さに悩む人の姿勢には、共通する癖があります。次の習慣に心当たりはありませんか？」と、高岡さんは、次の5つのポイントを挙げます。
・足を組んで座る……腰のゆがみ
・かばんを利き腕ばかりで持つ……上半身のゆがみ
・横座りで座る……腰がねじれる
・片足に重心をかけて立つ……腰がねじれる
・片手で頬づえをついた状態でテレビを見る……顔のゆがみ
「これらの癖が体のゆがみを生じさせます。この癖を改善することが、美しくやせる体作りの第一歩です」(高岡さん)
次に、「正しい姿勢」のチェックについて、高岡さんはこう説明します。
「壁に背中を向けて立ち、頭、肩甲骨、お尻、かかとの4点をつけましょう。このとき、壁と腰の間に手のひら一つ分の空間ができればOK。その状態が、ゆがみのない正しい姿勢です。
このチェックでは、普段いかに『まっすぐ立つ』ことを意識していないかが分かります。うまくできない場合は、姿勢が崩れている可能性が高いです」
■足裏の内側に重心を置き、体の中心軸を意識する
姿勢と太りやすさの関係について、高岡さんはこう説明します。
「姿勢や歩き方が正しくないと、筋肉の発達がかたよる可能性があります。例えば、横に大きく張ったヒップは、立ったときの重心の位置が関係していることが少なくありません。重心の荷重位置を意識し、姿勢を正すことで美しい姿勢とともに太りにくい体に変えることができます」
ではここで、高岡さんに「太らない姿勢のポイント」を教えていただきましょう。
(1)足裏の内側に重心を置く
まず、肩の力を抜いて楽に立ちます。このとき、足の土踏まずから親指の付け根にかけて重心を置きます。
次に、おなかを引き締め、お尻に力を入れます。すると、自然に内ももとお尻の筋肉を使うことになり、スラリとした直線的な脚のラインを作ることにつながります。
また、リンパの流れを促すほか、腰への負荷を軽減するため、体全体のむくみや腰痛の予防も期待できるでしょう。
(2)体の中心軸を意識する
かかとからふくらはぎの間を1本のラインでつなげるように、床と垂直に立ちます。両ひざを内側に寄せるようにくっつけ、つま先とかかとは揃えます。
上半身は、おへそ、鼻、頭のてっぺんから天井に向かって高く吊り上げられるイメージで、背筋をまっすぐ伸ばします。鎖骨を開き、両肩の高さを揃えましょう。
横から見たときに、耳、肩、腰、ひざ、外側のくるぶしが1本のラインでまっすぐつながるように立つのがポイントです。
目線は正面を、あごは地面と水平にし、肩は下げて軽く後ろに引きます。みぞおちからおへその下にかけて、体の中心部分を指で確認し、腹直筋を引き伸ばすようイメージします。これで、正しい姿勢をキープしやすくなるでしょう。
さらに高岡さんは、靴についても指摘をします。
「ハイヒールをグラつかずに正しい歩き方で美しく履きこなすには、土踏まずに重心を置きながら歩くことがポイントです。
また、足のトラブルは、正しい姿勢を損なう歩き方の癖をつくる大きな原因の一つ。大きめの靴は、外反母趾や靴ずれなどトラブルのもとです。美しい歩き方を維持するには、足にあった靴を選ぶことも大切です」
「一度正しい姿勢を身に付けると、継続のための特別な努力や我慢はいりません」と高岡さん。正しい姿勢が、見た目にも美しく太りにくいとあれば、ぜひ習得したいものです。
(あさりさおり／ユンブル)
取材協力・監修 高岡よしみ氏。ウォーキングスタイリスト・パーソナルアドバイザー。一般社団法人日本姿勢と歩き方協会代表理事。日本靴医学会会員。日本靴小売商連盟認定シューフィッター。2009年に一般社団法人日本姿勢と歩き方協会を設立、ウォーキングの振興を目的としたメソッドを研究開発中。
メディアでも活躍中で、著書に『1日30秒ラクしてやせる! ダイエットウォーキング(DVD付き)』(TWJ books)。http://shisei-aruku.com/
