韓国旅行最大手のハナツアーは2日、今年11月に日本を訪れた韓国人観光客が前年同期よりも17%減少したことを明らかにした。東京電力福島第1原発による放射能汚染問題や、両国の関係悪化が影響したとみられている。複数の韓国メディアが報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓国旅行最大手のハナツアーは2日、今年11月に日本を訪れた韓国観光客が前年同期よりも17%減少したことを明らかにした。東京電力福島第1原発による放射能汚染問題や、両国の関係悪化が影響したとみられている。複数の韓国メディアが報じた。

 11月にハナツアーを通じて海外を訪れた韓国観光客は14万1000人で、前年同期より3.7%増加した。訪問先は東南アジアが40.9%を占め、タイ、ベトナム、カンボジアなどが人気を集めた。台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンへの旅行も前年同期より2.8%増えた。

 しかし、日本を旅行した人の割合は14.4%で、前年同期の17.9%より3.5%減少した。

 福島原発の汚染水問題が発覚した後、韓国では放射能の影響を懸念する声が高まった。また歴史認識をめぐって日韓では政治的な対立が続いており、韓国メディアは訪日旅行者数の減少は「放射能」と「関係悪化」が影響したと指摘した。

 旅行スタイルはバックパックが前年同期比45%増、ホテル予約が25%増、現地ツアーが138%増となり、パッケージツアーよりも旅行プランが自由に組める個人旅行を好む傾向があった。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)