フランス人女性が、ブログ「Belles et Bien dans votre peau」で日本へ行った時の様子をつづった。

 筆者は、配偶者が柔道をやっている関係から、22年前から今までに、何回も日本を訪れたことがあるという。

 東京については、「巨大な都市では、若者がファッションを楽しみ、時に奇妙ともいえるメイクを施している。また、駅の地下にもお店やレストラン、美容院、ゲームセンターなどがひしめきあっている。一方で、若い女性であっても伝統的な着物を着ている姿を見かける」と述べた。伝統と近代が交錯する東京という街の光景を、何度訪れても新鮮に受け止めている様子が伝わってくる。

 一方、京都で相変わらず美しいと思うものに、五重塔、また、近代的な京都の駅の天井、伏見稲荷大社をはじめとする寺社の鳥居、水琴窟(すいぎんくつ)、そして舞妓(まいこ)の美しい着物姿などを挙げ、日本の伝統的な風情を感じさせてくれるものを写真と共に紹介した。

 また、常に驚かされる日本の光景としては、「横断歩道以外の場所を横切る人が誰もいない」点だとも述べた。フランスでは、横断歩道以外の場所でも通りを渡ってしまう人はめずらしいものではない。一方、信号のない横断歩道では、歩行者優先を尊重する運転手は少なく、歩行者は、“車をいかに止めて渡るか”ということに神経を働かさなければならない感すらある。日本では、歩行者優先を守る運転手はより多いと言える。こういったことからも、車の運転手と歩行者との間に成り立つ、暗黙の信頼関係のレベルに、両国では違いがあるとも言えよう。

 続いて、驚かされる光景に、「バスや電車を待っている人は、皆一列にきちんと並んでいる」ことや、「電車の中で眠っていたり、目をつむっている人がおり、それでも、到着駅ではきちんと降りる」ということを挙げた。日本では当たり前のような感覚も、フランス人には珍しく映るようだ。

 ブログの読者からは、「美しい写真を見ることができ、早く日本へ行ってみたくなった」、「近代と伝統がほどよく共存する国にとても興味がある」というコメントが多く寄せられた。

 その中で、「日本人はストレスを感じている人が多いというのは本当か?」という質問が寄せられており、これに対して筆者は、「表情から知ることは難しいけれど、日本人は自分のためにゆっくりと過ごす時間がないように感じる。例えば昼食にしても、ただ早く食べるだけ。家に早く帰るために急いで電車に乗るイメージがある。」と答えた。また、筆者の知人の日本人の体験談をも付け加え、「一度フランスでの生活を知ってしまった日本人は、再び日本で暮らすことが難しいと感じるようだ」とも述べた。

 フランス人にとって、日本は先進的で近代的なものにあふれる一方、伝統的なものも美しく残るといった別世界であり、その未知の世界へ憧れを抱く傾向が強い。また、そこに生きる日本人にフォーカスをあてた場合、ルールを尊重する真面目な性質を評価する一方で、フランス人のようには時間にゆとりがなく、ストレスを多く抱えているのではないかという見方をするフランス人が多いことが分かる。(編集担当:下田真央・山口幸治)