NTTドコモのiPhoneで利用する「spモードメール」が正しく絵文字を表示できない!実際にどのくらい駄目なのか色々試してみた【レビュー】
docomo版iPhoneのspモードメールで絵文字が正しく表示されない場合ってどんな感じ? |
先月20日より発売開始されたApple製スマートフォン「iPhone 5s」と「iPhone 5c」。今回の大きな目玉は、新機種であるということよりもついにだかようやくだかわかりませんが、NTTドコモがiPhoneの取り扱いをスタートさせたことでしょう。
ただし、NTTドコモのiPhoneでは、発売当初、@docomo.ne.jpドメインのいわゆるケータイメール(キャリアメール)が利用できないという状況でした。その後、10月1日にiPhoneの標準メールアプリでspモードメールを送受信できるようになり、プッシュ配信には非対応ですが、ひとまず、iPhoneでケータイメールが利用できるようになりました。
その気になる点の大きな1つが各携帯電話会社で用意するケータイメールで利用する「絵文字」でした。そこで、今回は、NTTドコモのiPhoneで利用するspモードメールでどこまで絵文字が利用できるのか、いろいろな条件で試してみた結果をまとめて紹介したいと思います。
まず、NTTドコモのiPhoneを購入するときに配布される資料「iPhone購入についての注意事項(サービス)」の中にちょっと気になる記述があります。
・iPhone購入についての注意事項(サービス)(PDF形式:157KB)
以下、気になる点を抜粋しておくと、
iPhoneでは、spモードメール等に含まれる絵文字が正しく表示されない場合があります。また、iPhoneから絵文字をspモードメールに挿入し、送信することは可能ですが、該当のspモードメールの送信先端末のご利用環境によっては、正しく表示されない場合があります。と記載されています。
つまり、spモードメールの絵文字は正しく表示できない場合がありますよ、絵文字を入れて送信できるけれども、受け手の環境によっては表示できない場合もありますよ、という意味です。
ここでどの程度正しく表示されない場合があるのかが大事で、ほとんど表示されるのであればなんとか使えるかもしれないという人もいるでしょうし、逆にほとんど表示されないという場合には、それでケータイメールが使えると言われてもという人もいるでしょう。そこで、実際に色々とテストしてみました。
なお、検証は2013年10月3日〜10月7日に行っており、時期によっては、メールシステムがアップデートされたりして変更されている可能性もありますので、その点はご了承ください。
◯ドコモ版iPhoneで絵文字を受信した場合
spモードメールを設定したドコモ版iPhone 5sにメールを送ってみます。
まずは、NTTドコモの最新Androidスマートフォン「ELUGA P P-03E」の「spモードメール」アプリからiPhone 5s(ドコモ版)へ送信してみました。
同じドコモ同士ですが、AndroidスマートフォンからiPhoneへ送信しています。
↓
【 結 果 】
【 結 果 】
上記のように、絵文字はすべて□となりました。どうやらAndroidスマートフォンからの絵文字受信は対応していないようです。
NTTドコモ同士でも駄目なのかということで、今度は、NTTドコモのiPhone同士はどうなのかな、ということで試してみます。
iPhone 5s(ドコモ版)からiPhone 5s(ドコモ版)へ送信します。
↓
【 結 果 】
【 結 果 】
NTTドコモ同士、かつiPhone同士の送受信ですが、一部の絵文字が「・」で表示されています。この条件でもすべてを正しく受信するわけではないのですね……。
さらに続いて、iPhoneですが他社のものを利用して場合も一応試してみます。iPhone 5s(au版)からiPhone 5s(ドコモ版)へ送信させた場合は、以下のようになりました。
上記のように、auのiPhoneから送信した場合には、一部の絵文字がその絵文字を表すカタカナなどの文字へ変換されていますが、変換されていないものもあります。ただ、やはりちょっと実用性は低そうです。
◯ドコモ版iPhoneから絵文字を送信した場合
続いて、iPhone 5s(ドコモ版)からspモードメールで絵文字メールを送信した場合はどうでしょうか。
NTTドコモの注意書きには「送信先端末のご利用環境によっては、正しく表示されない場合があります。」ということですので、送信は大丈夫なのかどうか気になります。
まずは、一番親和性の高そうなAndroid搭載ドコモスマートフォンへ送信します。先ほどと同じくELUGA P P-03Eを利用し、iPhone 5s(ドコモ版)から送信してみます。
画像のような結果となりました。一部の絵文字が変換されていますが、変換しきれないものは、カタカナなどへの変換か、そもそも変換されない状態となっています。これもちょっと実用性低そうな感じです。
続いて、iPhone 5s(ドコモ版)からiPhone 5s(au版)へ送信してみます。携帯電話会社は異なりますが、同じiPhone同士です。
上記のような感じで、iPhone 5s(ドコモ版)から送信したspモードメールの絵文字はすべて「〓」か「・」になり判別不能という結果となりました。
さらに、iPhone 5s(ドコモ版)からiPhone 5c(ソフトバンク版)へ送信してみます。
こちらも同様で、絵文字がすべてなくなっています。
つまり、ドコモ版iPhoneからspモードメールでメール送受信する場合は、執筆時点の現時点では、「ほぼ非対応」だと考えたほうが良さそうだなという結果となりました。
ちなみに、iPhoneのメッセージサービス「iMessage」同士であれば、当然ですが絵文字がきちんと利用できたほか、Googleの無料メールサービス「Gmail」でもすべてではありませんがほぼ絵文字の送受信を利用することができました。
現時点では、ドコモ版iPhoneでspモードメールは開始されましたが、spモードメールで絵文字を利用したいという場合には、ちょっと厳しい結果となりました。今後のサービス改善やアップデートなどの対応に期待したいと思います。
なお、NTTドコモでは、AndroidおよびiPhoneでの@docomo.ne.jpドメインのメールについて、新しく提供を予定するクラウド型メールサービス「ドコモメール」への移行を進めていくとしており、Android向けは10月下旬、iPhone向けは12月中旬に提供予定となっています。
ドコモメールでは絵文字が使えるんだと思いますが、詳細がわからないだけに心配も残ります。10月10日に開催される「2013-2014冬春モデル新商品・新サービス発表会」にて詳細が発表されるようなので、新機種以外にドコモメールの内容にも注目したいと思います。
※本検証は、2013年10月3日〜10月7日執筆時点のものです。
記事執筆:ホセ(布施繁樹)
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