【7月28日、日本は韓国を2-1で下し、東アジアカップの初制覇を果たした。だが、この戦いで本当に重要だったのは、誰が日本代表に残ったかということだったはず。人数は多くないとラモス瑠偉は予想する】

まず、日本代表におめでとうを言いたい。僕はビーチサッカー日本代表を率いてポルトガル遠征中だったので、生中継で見られたのは中国戦ぐらいだった。だけど、ずっと気にしながら情報は入れていたよ。日本サッカー教会関係者は情報を入れてくれたし、記者も情報を寄せてくれた。

うれしかったね。東アジア選手権の優勝はよかった。だけど、初優勝と浮かれている人たちには、この大会の前身であるダイナスティカップで日本は2回優勝したことがあると言っておきたいね。どちらも韓国が相手でPK戦までもつれ込む激闘だった。逆転ゴールに喜びすぎて、相手の逆襲を許してしまった選手は今でも身内の集まりではネタにされるほどだよ。

そして、優勝したことで忘れられている、この大会で重要だったことを思い出してほしい。誰が今後の日本代表に残っていけるかが焦点だったはずだ。真剣勝負の中で見えたことは、思いの外厳しい現実だった。

まず、ベストメンバーでない韓国にあれほど押し込まれたのはいただけない。そういう戦いになってしまったことで、ブラジルへの道が閉ざされてしまった選手がいると思う。使ってもらえなかった選手も厳しくなった。そう考えると、可能性が残ったのは柿谷曜一朗ぐらいじゃないだろうか。もっとも柿谷にしても、清武や乾をどう超えるかという課題を今後クリアしなければならない。

豊田陽平もハーフナー・マイクの対抗馬として台頭しただろう。あとはどっちが大会前に調子がいいかで、メンバー入りが決まるんじゃないかな。

僕がみている限り、この柿谷と豊田の2人が日本代表に入ってくる「可能性」がある選手。今後の合宿に他の選手が選ばれたとして、それはまだ仮免という感じだろう。

そして残念なことに、今回呼ばれていないベテラン選手にはもうチャンスが与えられないんじゃないかと心配している。中村俊輔や大久保嘉人、佐藤寿人をこのまま選ばないとしたら、それは本当に残念なことだ。ザッケローニ監督が8月に誰を招集するか、僕は注目していきたい。