安定的な賃料成長が見込まれる世界のオフィスビル市場

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米大手不動産サービス会社クッシュマン&ウェイクフィールドが発表した世界のオフィス市場の見通し(2013年-2014年)によると、世界のオフィスビルの賃貸市場は、2013年の早い時期から安定的に推移する見通しです。

世界経済の低成長が続いていることから、大半の国・地域では、2014年以降まで著しい成長は期待できない状況にありますが、そうした中にあるからこそ、世界的に優良なオフィス物件や国際物流の拠点となるような都市にある物件への資金流入が続き、賃料にも上昇圧力がかかるとみられています。

注目される欧州のオフィスビル市場は、都市によって回復の度合いはまちまちですが、2013年末頃に、全体としては安定成長に回帰する見込みです。

欧州では、政府債務問題に対する懸念の後退や景気の底打ちに加え、これまでの景気後退などによる不動産の開発事業の縮小・中止の影響で、新規の物件供給が少ない状態にあることなどが背景にあるとみられます。

厳しい経済環境が続く南欧諸国の都市においては、オフィスビル市場の回復は遅れる見通しですが、ロンドン、パリ、フランクフルトなどの主要都市の優良物件に対しては、すでに激しい取得競争がみられており、今後もそれが継続すると予想されています。

こうした見通しは、REITの投資環境を考える上でも重要になるとみられます。

REITの主要な投資対象の一つであるオフィスビルの堅調な賃料上昇によって、今後のREITの収益が押し上げられていくものと期待されます。

(※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。

)(2013年2月28日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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