日本限定の「猫の長財布」16800円。大きく開く小銭入れや通帳が入るサイズ感で使いやすく、一番人気のアイテム。

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ここ数年、雑貨ショップなどでよく見かけるようになった猫キャラグッズがある。ぱっちりお目々とピンクの頬が愛らしい、ふっくらとした丸顔にゃんこ。背景には花やアクセサリーなどが描かれていて、ちょっとレトロなムードも漂っているのが印象的。このにゃんこの名前はchoo choo(チューチュー)といい、韓国で生まれたキャラクターだ。

昨年12月、青山のキャットストリートに、このchoo chooを手がけるJetoy Japan(ジェトイ ジャパン)社の初の直営店「Jetoy Japan STORE」がオープンするというのでおじゃましてきた。通常の雑貨ショップなどではなかなかそろわない、日本限定のティーセットやステーショナリーなど、約450種のグッズが所狭しと並んでいる。

choo chooの人気が日本でも広がった経緯や知られざる(?)キャラクターの秘密について、韓国Jetoy社のキム ミョンス社長、Jetoy Japan社の山内ひろ子社長にお話をうかがった。

――choo chooのグッズが日本で取り扱われるようになった経緯を教えてください。

山内さん「当社はもともと編集プロダクションをやっていて。私もそうですが、猫好きなスタッフがいるんですね。ある日、そのスタッフが並行輸入のサイトで購入したchoo chooのスケジュール帳を私に見せてくれて、私も即一目ボレしまして。Jetoy社にコンタクトを取って“ぜひ一緒にお仕事したいんです!”と伝えたのが07年の12月。08年3月にグッズの通販サイト『choo choo本舗』をオープンしました。大型店や問屋さんというよりも、通販と厳選したお店を中心に商品を展開していったんですが、4年かけてじわじわと広がってきた感じです」

――キャラクターにはキムさんの愛猫をモデルにしたというオッドアイの白猫や白黒のはちわれ、黒猫なんかもいますが、この中でメインになるのは?

山内さん「何百と種類があるんですが、メインは特に決まっていないんです。全部、名前も違います。普通キャラクターといえば1匹がメインでその子のお友達や家族で構成していくんですけど、このコたちはみんなが主役。それが特徴といえば特徴でしょうか」
キムさん「どのコも、種類や背景が違うんです。choo chooはシリーズの総称で、1匹ずつコンセプトが違う感じですね」

――猫キャラには必須の要素のヒゲがないのが気になっていたんですが……。

キムさん「最初はあったんですけど、ないほうがカワイイでしょう?(笑) “人間が家にいない時の猫は、どうやって過ごしているだろう?”というのが最初にchoo chooを考えたときのコンセプトで、猫たちは新聞を読んだり、テレビを見たり、服を着たりして遊んでいるに違いないと。どのコもメイクをしていて頬にチークを入れているのがポイントなんですが、それを目立たせるためにヒゲはあえてなくしました」

――なるほど! 最近はキャラクターグッズも種類が多いですが、ライバルだと考えているキャラクターなんかは?

山内さん「特にいないんですよね……。通販から広がっていくケースが、まず珍しいですし。普通ならもっとシンプルなイラストで、小さいお子さんでも手に取るようなものが多いと思うんですが、choo chooを好きな方は高校生以上が多いんです。20代後半〜30代中心の女性に好かれるキャラクターで、でもかわいくてカラフルなんですよ。日本限定で、小銭がたっぷり入って通帳も入るサイズの財布ですとか、鏡やポケットが内側に付いたパスケースなど、OLさんや主婦の方にも使ってもらいやすいアイテムを作ったりしています。総アイテム数はカラーバリエーションも含めると450種くらいでしょうか。日本限定アイテムもあるので、実は本国よりも多いんです」

――最後に、“キャット”ストリートには狙って出店されたんでしょうか?

山内さん「もちろんです(笑)。この辺りを通るお客さんは年齢層的にもターゲットに近いですし、名前にも猫が入っているし。念願だったんです」
キムさん「choo chooシリーズを作る前から仕事でこの辺りを訪れることがあって、個人的にも好きな場所でした。昔は野良猫がたくさん住んでいて、それでキャットストリートと名付けられたらしいと聞いて、ここがもっと好きになりました(笑)」

ちなみに日本で人気が広まった理由をどう考察しているのかたずねたところ、キムさんも山内さんも、スタッフの方々も「カワイイ……からじゃないですか?」と口々に答えていた。そう、choo chooの武器はこの理屈抜きのかわいさなのだ。にゃんこフリークのみなさん! たとえ毎日が忙しかったり世知辛くても、カレンダーや手帳、財布etcの中にchoo chooの丸顔を見ながら、ニッコリしようじゃありませんか。
(古知屋ジュン)

■ Jetoy Japan Store
住所:東京都渋谷区神宮前6-7-11 千春ビル3F
営業時間:12:00〜20:00
定休日:火曜

※オープンを記念し、商品をお買い上げの方にもれなくchoo chooの特製ステッカーをプレゼント。2013年3/31(日)まで(なくなり次第終了)