グルグル回せば、水が再生する!

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年末年始、くじ引きをする機会が増えません? 例えば、デパートとか商店街辺りで。くじ引き器をグルグル回し、「何が出るかな?」とテンションもMAXに。気持ちもはやり、必要以上にグルグル回したりして……。

ここで、話を変えます。くじ引きの“グルグル器”にフォルムは似てるんだけど、性格が全く異なる有意義な機器が開発されました。
株式会社ポリグルインターナショナルが来年2月からの発売を予定しているのは、その名も『エコポリグル君』。汚染された水を浄化するタンク型の浄水器だそうです。

これが、面白いのです。何が面白いって、注目は汚れた水をきれいにする方法。もう、すこぶる簡単。タンクに汚染水を入れ、まるでくじびき器のように“グルグル”回すだけ。この動きで、電気や動力を使わずして「水を再生」してみせるとのこと。

これ、不思議じゃないですか? そこには、秘密があるはず。どのような原理で水がきれいになるのか、同社に伺ってみました。
「納豆のネバネバ成分でアミノ酸の一種の『ポリグルタミン酸』が、水中の汚れ成分を絡めます。そこに回転によるエアレーション作用が更なる効果を引き出し、大腸菌や重金属などの有害物質を分離除去しやすくします」(同社・担当者)
あとは、集まった汚れが吸着したフィルターを取り替えるだけ。1分もあれば十分だ。

ところで、このようなタンクを開発したきっかけは何?
「元々は、『発展途上国の各家庭に1台、簡易で安価な浄化器を普及させたい』という思いから開発が始まりました」(担当者)
同社には「世界中の人々が安心して生水を飲めるようにしたい」という願いがあったという。貧困国では汚染された水による人的な被害も深刻化しており、その対策は急務であった。だからこその、電気や動力を使わない浄水器なのだ。

ただ、すべての水を浄化できるわけではない。
「貯めた雨水やお風呂、プールの水などが対象ですが、池や川の水も浄化再生できます」(担当者)
しかし、そこに生活排水や有害物質が流れ込んでいる場合は対象外。毒物の入った水には使用できず、魚などが生息できる水を対象としている。

そんなこの浄水器、今後はどのような展開を予定している?
「海外でしたら、貧困層に。日本国内でしたら“断水対策キット”として、非常時における生活用水の確保に活用していただきたいです」(担当者)
気軽に使用できるよう、タンクに入る水の量は10リットル程度に抑えてある。この浄水器を、そのままバケツのようにして持ち運ぶことを想定したのだ。

現在、この『エコポリグル君』は同社のホームページかAmazonにて購入することができる。価格は12,800円(税込み)。
また一定期間使い続けても、消耗部品である「ポリグルパウダー」(4,500円/100包)、「専用フィルター」(2,200円/50枚)、「二酸化塩素殺菌剤」(3,000円/30包)を購入すれば、「水の再生」は引き続き可能だ。

国内・外を問わず、生水を飲むには抵抗を感じるであろうこの時代。しかし、それが可能となるならば……。もう、率先してグルグル回したくなってきますよね!
(寺西ジャジューカ)