そろそろ手帳新調の季節です。

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2012年も、まもなく終わる。そろそろ来年のスケジュール帳を購入する人、探している人も多くなる時期。
毎年新調しても、結局は使わないまま一年を過ごしてしまうことも多いスケジュール帳だが、一年間使えるように見て楽しい、持っていて楽しい手帳にしてみてはどうだろうか。

そこでおすすめなのが“県民手帳”だ。
これは各県の統計協会が手がけている、その県独自のスケジュール帳のこと。内容は県内の最新主要統計データ、県内市町のイベント情報、観光施設の案内など県内の情報が盛りだくさん。これがまた色々な県から発行されていて、手帳でほぼ全国網羅できそうな勢いなのである。

その中でも高知県民手帳を発行されている高知県統計協会さんに、この手帳がいつ頃から発行されているのか伺ったところ……。
「はっきりとした記録が残っておりません。しかし現在残っている物で一番古い手帳は1977年版(昭和52年)です。少なくともそれ以前から発行しているのでは、と思われます」
と、新しいものかと思いきや意外に歴史は古い。

手帳内にまとめられた情報は大きく変わることはないものの、来年度については南海地震対策として「南海地震に対する7つの備えを加えました」など、震災を機に付け加えられた項目もあるそう。

なぜこのような手帳が、毎年発行されているのか。
「発売開始がはっきりしないため、この理由も定かではありません。ただ多くの県が県民手帳を発行していて、また県民への統計普及の面もあり発行にいたったのではないかと思われます」
購入層はもちろん県内の人が中心だが、東京の高知アンテナショップ、大阪などでも販売しているので県出身者や県に関係のある人が購入することも多いそうだ。

そんな各県の統計が載った県民手帳はもちろん、京都では出版社が手がけた手帳も販売されている。
2007年度版より京都手帳を発行されている光村推古書院さんにお話を伺うと、こちらは社寺や美術館の情報、観光マップ、京都についてのコラムなどを掲載。ただのスケジュール帳としてだけでなく、観光ガイドマップ代わりにもなりそう。京都在住の人だけでなく他府県の住人からも人気なのだとか。

手帳は買わずスケジュール管理はパソコンかスマートフォンアプリで。という人も増えてきた昨今。
しかし地元の人なら「情報を知るため」、故郷を遠く離れた人にとっては「懐かしい」。そんな県民手帳はなかなか侮れない。

愛郷精神溢れる手帳で、2013年を迎えてみては。
(のなかなおみ)