目からウロコ！ 電子レンジを使ったおせち作り
最近はデパートの高級おせちも好調だが、一方で内食ブームなどを背景におせちを手作りしたいという声も増えている。だが、おせち作りというと、どうしても手間や時間がかかるイメージが強く、足踏みしている人も多いだろう。
セミナー会場には幅広い年齢の女性、約200名が集合し、満員御礼。やはりおせち作りに興味のある人は多いようだ。この日は人気料理研究家の寺田真二郎さんが講師として登場。おせち料理のデモンストレーションを披露した。ちなみに寺田さん、かなりのイケメン。この日もステージにあがるやいなや「しんちゃーん！」と声援が飛ぶ人気ぶりだった。
紹介してくれたメニューは「フレンチ風煮しめ」「レンジローストビーフ」「ヘルシー松風」「たたきごぼう」の全4品。いずれも火を使わず、加熱はレンジにお任せ。お煮しめ約15 分、ローストビーフ約5 分、松風約7 分、たたきごぼうは約3分チンするだけ。どれも加熱時間は短く、加熱後に冷ましながら味をしみこませていくのがポイントだそう。事前に多少下ごしらえはしてあったとはいえ、30分で4品完成してしまったからスゴイ。
そのうえ、どれもレンジで作ったとは思えない出来栄え。なかでも個人的に感動したのがローストビーフ。ケチャップやウスターソースを使うため、まるで本物の焼き色がついているよう。おせちはもちろん、おもてなし料理としても活躍してくれそうだ。
実際に試食した参加者たちも、
「レンジで作ったとは思えないほど、野菜もやわらかく、味もしみこんでいる」
「カレー風味のお煮しめは、洋風でとても美味しい」
など、かなり気に入った様子だった。
自身もタッパーウェアのファンで、毎年おせち作りをするという料理家の有元葉子さんも、
「（おせち作りは）何段重などにとらわれず、まずは少ない品目から始めてみては」
とVTRでアドバイス。最近では友人と分担で作って最後に分け合う人などもいて、新たなつながりの道具にもなっているとか。おせちを作るとなると、つい肩に力が入りがちだが、
「ちょっとした緊張感を持って作ると料理は仕上がりも違う。その緊張感をストレスに感じるのではなく、楽しみながら作ってほしい」
とのこと。
参考までにこの日のメニューから2品のレシピを紹介しておこう。レシピでは同社の電子レンジ調理容器「タッパーウェーブ2000」シリーズを使っているが、なければ一般的な電子レンジ調理容器でも代用可能だ（※加熱時間などは容器によって調整）。
■レンジローストビーフ
＜材料＞
牛もも肉（塊）400ｇ ／塩・こしょう 適宜／【A】ケチャップ 大さじ3 、みりん 大さじ2、しょうゆ 大さじ1、ウスターソース 大さじ1、金口ごま油 小さじ2 、おろしにんにく 小さじ1
＜手順＞
(1)室温に戻した牛肉に塩、こしょうをすりこむ
(2) 「タッパーウェーブ2000 だ円（中）」に【A】 を混ぜ合わせ、(1)に30 分程度漬け込む
(3)(1)のカバーをして、600W の電子レンジで3 分加熱後、取り出して肉を返してカバーをしてさらに2 分〜2 分半加熱し、そのまま冷ます。粗熱が取れたらスライスする。
※牛肉の厚みによって電子レンジの加熱時間は調整する。
■フレンチ風 煮しめ
＜材料＞
れんこん 150ｇ／厚揚げ 80ｇ／にんじん 100ｇ／ウズラ卵水煮 6 個／いんげん 4 本／【A】カレー粉 小さじ1、固形ブイヨン 1 個、塩 少々、水 100 cc、バター 15g／生クリーム 50 cc
＜手順＞
(1)「タッパーウェーブ2000 丸型（大）」にA を入れて混ぜ合わせる。
(2)れんこんは5mm幅の半月切りに5 分程度水にさらし、にんじんは乱切りに、厚揚げは8 等分に切る。
(3)(1)に(2)とウズラ卵をいれ、600W の電子レンジで10 分加熱し、生クリーム、3cmに切ったいんげんを加え、さっと混ぜ合わせて2-3 分加熱する。器に盛り、黒こしょうをお好みでふる。
※本レシピの電子レンジの加熱時間はいずれも600Wを使用した場合の目安です。500Wなら1.2倍に長くする、800Wなら0.75倍に短くするなど適宜調整してください。
思った以上に簡単で、味も本格的。おせち作りビギナーはもちろん、忙しい主婦にもおすすめしたい。
（古屋江美子）
