ホテルグレイスリー銀座の安眠ルーム

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最近、よく眠れていますか? 

日本人の5人に1人が何らかの睡眠障害を抱えているといわれる現在、単に睡眠の量(時間)だけでなく、その質を意識する人が増えている。寝心地のよいマットレスや枕を取り入れたり、様々なグッズやアプリなどを使ってみたり……。快適な眠りのために家であれこれ工夫している人もいるのでは。

最近はさらに、自宅のみならず出張先など外でも快眠を求める人が増え、快眠をテーマにしたホテルの宿泊プランも増えてきた。そんななか、東京のホテルグレイスリー銀座とホテルグレイスリー田町が12月15日から提供している「安眠プラン」はちょっとユニークだ。なんとこのプラン、単に快適な睡眠環境を提供するだけでなく、実際に宿泊時の睡眠を「見える化」。本当に安眠できたかどうか、科学的な分析結果によって知ることができるのだ。

ということで、さっそくどんな部屋に泊まれるのか見に行ってみることに。

プランで泊まれる「安眠ルーム」。パッと見ると通常の客室のようだが、よく見ればベッドのマットレスに下にタニタの睡眠計「スリープスキャン」が設置されている。この機械、入床を感知すると数分で自動的に計測がスタートするので難しい操作は不要。体動・呼吸・脈拍を検知して眠りの状態を計測してくれる。翌朝インターネット上の特設サイトにアクセスすれば、睡眠点数や睡眠の傾向など自分の眠りの状態が一目瞭然。さらに、よりよい睡眠のためのアドバイスまでもらえる。

安眠プランでは、安眠ツールとして2アイテムが用意されている。1つは、ヒーリング音楽を専門に手掛けるレコード会社デラのメンタルフィジック音楽CD、その名も『究極の眠れるCD』。2002年に発売以降、じわじわ人気を集め、現在までに約40万枚のセールスを記録している医療系セラピーCDだ。各専門家の先生の協力のもと制作され、なんでも一般モニター調査では85%以上の人に効果があったとか。
「制作時、チェックしながら寝てしまったほど」
とデラの担当者も笑っていたが、たしかにリラックス効果抜群。水の流れる音など自然音を中心とした穏やかな旋律で、「1/f(エフブンノイチ)ゆらぎ」の効果もある。私自身はもともとすぐに眠れる体質ではあるが、聞いていると心が穏やかになり、スパにでもいるような気分になってくる。

もう1つの快眠ツールは、アロマスプレー「アロバランス」。実はこれ、ストレスをやわらげることが科学的に検証されたアロマ。香りの好き嫌いで選ぶ一般的なアロマオイルとは違い、香りそのものは10分ほどで消えてしまうが、成分の効果は7時間程度持続するというユニークなものだ。

アロバランスを販売するエアアロマジャパンの担当いわく、ストレスを受けると交感神経が活性化することに着目し、オーストラリアの生物学者が10年以上研究を続けて商品化したものとのこと。
「すでに病院や介護施設で使われていますが、実際にナースコールが減ったという声もあるんですよ」
新緑を思わせる爽やかな香りは、男性にも好まれやすいはず。枕やシーツ、または空間に2、3回プッシュすればOKだ。

現在のところ、安眠プランが楽しめるのは、ホテルグレイスリー銀座とホテルグレイスリー田町の2ホテルのみ。各ホテル1日2室限定で、室料は1泊8,000円〜。CDと「アロバランス」スプレー(2.5ml)はそのまま持ち帰れるので、自宅でも引き続き安眠環境が作ることができる。販売期間は、2012年12月15日(土)〜2013年1月15日(火)を予定しているが、
「反響によっては期間を延長したり、系列ホテルにも広めていきたい」
とホテルの担当者。出張などで定期的に利用できれば、自分の睡眠の傾向もわかっておもしろそうだ。ちなみに、販売からまだ数日だが、すでにかなり予約が入っているそう。

眠りに悩んでいる人、ぜひ一度チェックしてみては。
(古屋江美子)