QRコードが焼き込まれているのが、おわかりになりますでしょうか?(割れてしまっているのが申し訳ない)

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CDショップやドラッグストアで買い物をすると、たまに「会員になりませんか?」と勧誘を受けることがある。話を聞くと、確かに入会したらおトクそう……。じゃあ、入ります!
「では、このQRコードを携帯で読み取っていただけますか?」
上記のくだり、よくありますよね。もう、当たり前のように世間に浸透しているQRコード。

あれが、何と食べ物にも記されたそうなんです。岐阜県関市の「関むぎパッションフルーツ組合」より9月29日から発売されている『おかしな? お菓子』には、QRコードが焼きこまれているという。

話は変わるが同組合、平成20年より南国果実の「パッションフルーツ」栽培・商品化の研究を中心に活動してきているそう。
……ところで皆さん、パッションフルーツって知ってます? これは、どうやらブラジル原産のクダモノトケイソウを美味しく改良して作られたフルーツらしい。名前の通り、花は時計の文字盤の上に時針が浮いた形をしているとのこと。また原産地の中米では、花を初めて見た宣教師が思わず胸で十字を切ってお祈りしたとも言われている。
「パッションフルーツを生産販売をする中で、こんなに知名度が無い果物を知ってもらうにはどうしたらいいか考えた結果、組合のホームページをより多くの人に意外性のある方法で検索してもらうことを考えました。QRコードがチラシに印刷してあるのをよく見かける中、『食べ物にQRコードがあればゴミにならないし、ゲーム感覚でホームページを開くだろう』と思い付きました。アクセス数を増やし、同じ職種の中でトップページに出る目的です」(同組合・担当者)

では、このおせんべいの作り方について。まず、せんべい自体として採用されているのは、岐阜の名産品「八百津せんべい」。小麦粉せんべいとしては、全国6割のシェアを占めているそうだ。
「焼き立てのせんべいに金型の製作方法で作られた焼印で焼き込み、QRコードの凹凸を作ります」(担当者)

実際に私も取り寄せたのですが、こんがり焼けたせんべい色が本当に美味しそう! そして表面には、しっかりとQRコードが焼き付けられていた。当然、携帯で読み込むしかないでしょう! さて、どうなるのか? ……辿り着きました「関むぎパッションフルーツ組合」のホームページに! 何度も言うけど、チラシじゃなくてせんべいですよ? 
さっ、では食べましょうか。……甘くて、香ばしくて、美味しい。スタンダードで上質な“小麦粉せんべい”でした。情報を伝え役目を終えたら、“捨てる”のではなく“食べる”というのが面白い。明らかに、通常のチラシとは異なります。

ところで、このアイデア。同組合の為だけに活用されるとしたら、ちょっと勿体無いと思うわけで。
「今までに『来春に配りたい』というスポーツ用品店や、色んな形のサンプルを持って行かれた観光協会の方、ケーキ屋さんなどがいらっしゃいました」(担当者)
どうやら、広い展開が予定されているようだ。価格は、1枚 28円〜で、金型代は5万円〜。

情報が刷り込まれたおせんべいは、画期的な美味しさでした。
(寺西ジャジューカ)