キム・ヨナが“B級大会”を復帰舞台に選んだ理由とは?

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バンクーバー冬季五輪金メダリストのキム・ヨナ選手が、12月にドイツで開催される「NRWトロフィー」で現役復帰する。2011年4月にロシアで開催された世界選手権以来、1年8カ月ぶりとなる国際大会への出場。「フィギュア女王」と言われるキム選手がどのような演技を見せるのか世界の関心が集まっている。

キム選手が、復帰舞台に選んだのは、世界のトップクラスの選手たちが集まるグランプリシリーズや世界選手権大会ではなく、国際B級大会の「NRWトロフィー」大会だった。マイナーな大会だが、キム選手の出場決定を受けて大きな注目が集まり、チケットは6時間で完売した。大会主催者側は16日、公式SNSで「これまでにない販売競争だった」と嬉しい悲鳴を上げている。

だが、なぜフィギュア女王は、B級大会を復帰舞台として選んだのだろうか。それにはちゃんと理由があるという。

韓国メディア韓国日報によると、キム選手はブランクが大きいため、まずは国際スケート連盟(ISU)が定めた基準点を獲得しなければならない。ISUが定める最小技術点は、ショートプログラム28点、フリースケート48点。同大会で、この点数をクリアすれば、2013年の世界選手権大会に出場する資格を得ることができるという。

金メダルを獲得したキム選手の実力であれば簡単に通過しそうだが、実際はそういかないかもしれない。韓国日報は、「キム・ヨナは2011年の世界選手権以降、1度も試合に出場していない。その間、個人練習は行ってきたが、アイスショーでの演技と試合での演技はまったくレベルが違う」と指摘している。

キム選手は、同大会のショートプログラムで「バンパイアのキス(Kiss of the Vampire)」と、フリープログラムで「レ・ミゼラブル(Les Miserable)」を初披露する予定。マネージメント会社のオールザットスポーツは、「体力作りなどすべての訓練を順調にこなしている」とし、「世界選手権大会に合わせてコンディションを調節しているので、大会では基準点をクリアできると思っている」と伝えた。

韓国のインターネット上には、「キム・ヨナなら大丈夫!」「絶対に成功する」「CMではなく試合で演技する姿を見たい」などのコメントが書き込まれており、国民の期待は高まっている。キム選手が同大会で世界選手権大会の出場権を得れば、再び日本選手とキム選手の熱い戦いが繰り広げられそうだ。

参照:韓国日報
参照:OSEN

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