マネーのトリビア (29) ”消費増税”が話題だけど…「税金」って何種類くらいあるの?

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所得税に消費税…と、私たちはいろいろな税金を払っていますが、税金の種類ってどのくらいあるのでしょうか。

税金は、「所得」にかかるもの、「財産」にかかるもの、「消費」にかかるものの3つに分けられます。

所得に対する税金といえば、所得税。

サラリーマンの給与や賞与、自営業者の所得のほか、家賃収入、預金の利息や株の配当金、株や不動産を売って得た利益などにかかります。

法人(企業など)の利益にも法人税がかかります。

所得税、法人税は、国に納める税金、つまり国税です。

これとは別に、所得には住民税もかかります。

こちらは、都道府県や市町村に納める税金、つまり地方税です。

利子や配当、株や不動産の売却益などに対しても、所得税と住民税の両方がかかっています。

財産に対してもかかるものには、相続税や贈与税があります。

また、不動産を購入したら不動産取得税、不動産登記の手続きの際には登録免許税を納めます。

不動産などを所有している間は、固定資産税と都市計画税を毎年納める必要があります。

消費にかかるものには、消費税のほか、酒税やたばこ税などがあります。

消費税とたばこ税には、地方税の分も含まれています。

自動車に関しては、自動車税、自動車取得税、自動車重量税があります。

さらに、温泉に入るときの入湯税、ゴルフをするときのゴルフ場利用税があるほか、ガソリンの製造者が納める揮発油税、外国の貿易船が日本の港に入るときに納めるとん税など、個人には関係しないものもあります。

これらを全部合わせるとおよそ40種類になります。

1年間に国に納められる税金は約42兆3500億円(2012年度)。

一方、国が1年間に使うお金は約90兆円ですから、税金では必要なお金の半分もまかなえていないわけです。

そこで、国債を発行して投資家に売り、赤字を埋め合わせています。

国債は、期限がきたら投資家にお金を返す仕組み。

つまり、借金です。

地方はさらに財政状況が悪く、国から助けてもらったり、地方債を発行したりしている状況です。

これを毎年毎年重ねてきた結果、国の借金の残高は現在709兆円で、地方の借金も合わせると940兆円にものぼります。

国民1人当たり736万円という計算です。

これほどの借金を抱えていることを考えると、消費税率が上がるのも仕方ないと思えますが、それだけではまったく足りません。

日本がこのような危機的状態にあることは、知っておく必要がありますね。