試合後、日本代表に選出された選手がサポーターに向かいドイツワールドカップへの決意を語った。「みなさんの応援が力になります!」と澤

 国内女子サッカーのプレナスなでしこリーグは11日、2試合が行われ、三木総合防災公園陸上競技場(兵庫県三木市)においては、INAC神戸レオネッサが伊賀FCくノ一を4-0で下した。INACは開幕から全試合無失点で5連勝。首位を守っている。

 26日に開幕する女子ワールドカップドイツ大会前、最後のリーグ戦となった今週末、エースのMF澤穂希をはじめ各ポジションから7人を、なでしこジャパン(女子日本代表)に送り込んでいるINACが完全に試合を掌握した。

 立ち上がり、「思ったよりボールが止まった」(澤)と雨上がりで水を含むが球が走らないピッチに、パスサッカーを標榜するINACは多少戸惑いを見せる。しかし、すぐにパスの強弱をつけ、攻撃のリズムを取り戻すと10分、代表に選出されたFW川澄奈穂美が左サイドから上げたボールを、チ・ソヨンが右足でゴール。

 先制すると以降はINACペース。ポゼッションが上がると、右サイドバックのDF近賀ゆかり(代表選出)は常に高い位置に張り右サイドから崩しにかかる。意図した右からの攻撃を星川敬INAC監督は「チームのキーは川澄がいる左サイド。右から攻め、攻撃にバランス、厚みをつくる」と話した。

 その右サイドから繰り返しチャンスをつくるが決めきれない。すると25分、逆側、キーの左サイドから。川澄が中央に送り込んだボールをMF大野忍(代表選出)がゴール。26分にも川澄が自ら決め、3-0。前線から積極的に守備を行い、猛攻を凌いできた伊賀もこれで意気消沈した。

 後半はINACの攻め疲れが見え、ボールを回しチャンスをつくるものの、最後の一本が決めきれなかった。62分、CKからDF田中明日菜(代表選出)がヘディングでのゴール、1点を加えて。

 先発した、なでしこジャパンの7人は、各々いいプレイを見せた。

 川澄は「チャンスがあったのに決められなかった。こんな(点差のつく)試合だったが、チャンスを確実に決めなくてはいけない。世界では当たり前のことだと思う」と言うが、強みの縦へのスピードは後半最後まで衰えなかった。自身初のワールドカップには「本当に楽しみ。自分が出場できることを誇りに思う」と話した。

 1ボランチで守備に割かれる時間が多く、点に絡むことが少なかった澤も「攻撃面は課題のひとつだが、前の選手が点を取ってくれるので任せていた」と言い、「(ワールドカップでは)自分のプレイをするだけ。後輩たちには『自分がやってやる』ぐらいの気持ちで戦ってほしい」と"なでしこクイーン"らしい発言もあった。

 また、大野はトップ下から前線まで、何度も顔を出し、チャンスメイクからフィニッシュまで行い、FW高瀬愛実も馬力のあるドリブルを見せた。

 GK海堀あゆみも、この試合唯一ゴールへ向かってきた伊賀MF宮本ともみのトリッキーなループシュートも難なく防ぎ、今シーズンの無失点記録を伸ばした。

 なでしこリーグはワールドカップのため、6週間の中断。世界ランク4位、メダルを狙うなでしこジャパンは愛媛・ニンジニアスタジアムにて韓国と直前強化試合(18日)を行い、その後ドイツに乗り込む。グループリーグ初戦は27日、ドイツ・ボーフムにて。相手は世界ランク24位のニュージーランドである。

■プレナスなでしこリーグ第4節
INAC神戸レオネッサ 4-0 伊賀FCくノ一
 得点(INAC)チ10' 大野25' 川澄26' 田中62'(取材・文=小崎仁久)