2010年11月末以来、口蹄疫(こうていえき)で非常事態が続く韓国で、殺処分した家畜の埋め立て地ちかくで浸出水の発生が相次いで確認され、地下水の汚染など2次汚染への懸念が高まっている。

 京幾道坡州市広灘面は、口蹄疫感染が確認された翌日の12月31日、感染の拡大を防ぐために豚3000頭を処分したが、1日に浸出水が発生した。防疫当局が調査した結果、生きたまま埋めたことと、貯留槽設置の遅れが原因だったことが分かった。

 殺処分埋め立ての際には、深さ4、5メートルの穴を掘り、底に不織布と石灰石、2重のビニールシートを敷き、浸出水に備えて埋め立て直後に貯留槽を設置することが定められている。しかし、殺処分対象の急増で人手不足が深刻化し、貯留槽の設置が2、3日遅れるなど、関連規定が守られていないのが現状だ。

 口蹄疫への感染がはじめて確認された安東地域では598カ所に家畜を埋めているが、すでに10カ所で浸出水が確認された。安東地域だけではなく、韓国各地の口蹄疫発生地で浸出水が相次いで確認され、地下水の汚染など2次汚染への不安が広がっている。

 口蹄疫発生後殺処分した家畜の数は3日現在で69万頭を超えた。5日にはワクチンを接種した牛からも感染が確認され、豚への感染も急速に広がるなど、家畜の殺処分はさらに増える見込みだ。

 韓国メディアは「家畜埋め立て規定の違反行為が2次被害を生む」と指摘、感染拡大を防ぐための埋め立ては「実効性がないばかりか、被害だけが膨らむ」と懸念を示した。(編集担当:金志秀)



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