17日に行なわれるイングランド戦を前に、フランス代表のセンターバック、フィリップ・メクセス(ASローマ)が負傷し出場が微妙になった。レキップ紙が15日に報じた。

 ローラン・ブラン監督は、メクセスの欠場に備えてトッテナムのユネス・カブール(24)を招集した。U-21代表では9試合に出場、キャプテンを務めたこともあるカブールだが、A代表に選出されたのは初めて。

 これまでも手薄なCBのポジションにカブールを推す声が多かったが、ドメネク前監督は聞く耳をもたなかった。本人も一時はフランス代表をあきらめかけ、もうひとつの国籍をもつモロッコでの代表入りに傾いていた。

 ただし、カブールが試合に出られる可能性は薄いとされる。ブラン監督は就任以来、センターバックをメクセスとアディル・ラミ(リール)のコンビで固定してきたが、その後ろにはパリ・サンジェルマンのママドゥ・サコ(20)が控えている。カブールと入れ替わりに18歳でU-21代表デビューしたサコは、ユースでの経歴も一枚上手だ。

 監督はサコについて、「彼の態度には非常に満足している。まだ代表の試合に出ていないが、多くを学んでいるのは見てきた。声がかかる日が来れば、戦える状態にあるだろう」と語っており、その高いポテンシャルへの期待は変わらない。イングランド戦は親善試合。経験を積ませるには格好の場だ。カブールはベンチでU-21代表の後輩のA代表デビューを見ることになりそうだ。