【オピニオン】人材コンサルタントの育成−日本人材ニュース
 2010年に入り、景気回復が予測されるなかで、企業は中途採用を再開し始めた。同時に人材紹介会社でもコンサルタントの採用が始まっている。昨年は世界的な経済の停滞によって、あらゆる産業で人員削減などのリストラが行われた。企業の中途採用はほぼ全面停止に近い状態で、人材ビジネス業界全体の売り上げも半減以下となり、各社は経営を維持するために、事務所経費の削減やコンサルタントのリストラを進めざるを得ない状況に陥った。

 人材紹介業界は、あまりにも速く売上が落ち込んでしまったために、経営を方向転換しようにも為す術も無かったという状況だったが、今後の方向性を考える中であえて反省材料をあげるとすれば、「人材紹介会社は、企業業績を人材面から支えるよりよきパートナーとして、的確な提案ができていたのか」という点である。

 2008年までの人材の売手市場化で多くの人材紹介会社が事業拡大を優先するあまり、単に機械的に人材需給のマッチングを図るだけに終始していたのではないだろうか。企業に対するコンサルティング機能は、明らかに低下していたと言わざるを得ない。

 そして2010年、災い転じて福となすというべきなのか、リーマンショック以後の世界的な不況で、コンサルティング機能を発揮できない人材紹介会社はほぼ淘汰されてしまい、よりあるべき姿に近い会社が生き残っているといえる。業界そのものがスタートラインに立ち戻ったようだ。



 だ...(もっと読む

人材紹介サービス活用の最新事情〜優秀な人材獲得で競争力強化
求人数が大幅に減少、人材紹介への新規参入は沈静化
人材紹介業のタイプ別営業担当者

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の専門紙。「中立公正」「確かな取材活動」で情報提供を行っています。