――「永遠より ながく/Drive me crazy」は初回限定盤と通常盤とで、白と黒の対照的なジャケットとなっていますが、「ALL MY BEST」に続き、クリエイティブも同じスタッフの方が担当されているんですか?

倉木:そうですね。今回は二面性というか、片方が白の凛とした表情で、もう片方はクールな黒で対比しているんです。「永遠より ながく」は財津さんに楽曲提供して頂いたいんですけど、今までこういう曲ってなかなか歌ったことが無かったので、新しい世界観を引き出してもらえたらなと思っています。財津さんって、温かい楽曲を作る方ですよね。実際にお会いしたのですが、その雰囲気がすごくかもし出されて、柔らかな方でした。

――「永遠より ながく」は前回の「わたしの、しらない、わたし。」に続き、KOSE「エスプリーク プレシャス」のCMソングとなっていますが、また前回とは違った表情を見せていますね。

倉木:去年に引き続きKOSE「エスプリーク プレシャス」のイメージキャラクターをさせて頂いて、新たな一面を引き出してもらえたので、そこからもっと色々な自分を見せていきたいと思っています。何事にも捕われずに色々な表情を出していきたいですね。

――「永遠より ながく」はウエディングソングとしても聴いてもらえる内容になっていますが、倉木さんにとっての結婚像のようなものはありますか?

倉木:お互いを支え合って、また一つの家庭を作っていくもので、すごく大きなものだと思うんですけど、私の中ではあまり「結婚」というものに捕われずに、恋愛とか自然の流れでできたらいいなと思うんです。なので、終わりがない愛をずっと続けていくというイメージがありますね。

――ミュージックビデオでは2人の男女の子供が出てきますが、こんな結婚式を挙げたいとか、旦那さんはこんな人がいいとか、自分はこういう奥さんになりたいとか、想像したことはないですか?

倉木:私自身はあまり意識したことがないんですけど(笑)、私の周りですごく結婚ラッシュだったんですよ。幼い時からの親友が結婚したんですけど、ライブと重なってしまって、残念ながら結婚式に出られなかったんですよね。それが初めての台湾ライブだったので、「日にちずらしちゃいなよ」って言ってみたんですけど、「無理だよー」って言われました(笑)。代わりにメッセージを添えてビデオレターを贈ったんですけど、今回こういう結婚ソングが出来たので、是非友達に贈りたいなと思っています。

――自分の中で、二面性を感じるようなことはありますか?

倉木:歌っている時は必然的に曲のイメージや雰囲気で、強気な女性を演じながら歌ったり、バラードだと柔らかいほんわりした女性像になって歌ったりすることがありますね。普段の生活では、昔は素直になれない自分がいて、本当は心では「いや、めちゃめちゃ嬉しい!」と思っていても、それが表現できなかったことはありましたね。家族とか親しければ親しいほど照れ臭くて、「これ、やっておいたよー」と言われて、本当は嬉しいんだけど「あ、うん」という感じで「ありがとう」の一言が言えなかったり。今後そういう気持ちの二面性は歌で、どんどん表現していきたいと思います。

――もう一方の「Drive me crazy」は、去年に引き続き、より強い感情が歌詞に表れていますね。

倉木:歌詞を書くことに関して、いつもメロディの雰囲気を壊したくないということと、今まではどちらかというと、色々な想いに受け取れる、その人自身の想いを当てはめながら聴けるような歌を作っていけたらいいな、というのを大切にしてきたんですね。「touch Me!」で初めて今までの自分を一回壊して、よりリアルで、攻撃的な歌詞を書いてみよう。どう思われてもいいから、まずはチャレンジしてみようと思って。それを破った時に、「これもアリだな」という自信がついたんですね。そこから今回も挑発的なというか、自立した強さというか、そういう歌を作ってみたいなと思ったんです。