再建中のヨウジヤマモトは、「Y's(ワイズ)」メンズラインを休止し「Yohji Yamamoto」メンズラインに集約、またイタリア/ベルギー/アメリカの法人を閉鎖するなどの新体制を発表した。

 2009年10月に経営破綻したヨウジヤマモトは、プライベート・エクイティ投資会社インテグラルの100%出資による新会社ヨウジヤマモトとして再始動した。また、リミヤマモトは、旧・ヨウジヤマモトからの株式譲渡によりヨウジヤマモトの子会社となっている。

 新生ヨウジヤマモトは、代表取締役社長である大塚昌平氏が国内外一切の事業の総指揮を執り、山本耀司は引き続き「Yohji Yamamoto」ブランドのHomme(紳士服)及びFemme(婦人服)、並びに「Y's」、「Y-3(ワイスリー)」、「Coming Soon(カミングスーン)」、「Y's MANDARINA(ワイズ マンダリーナ)」及び「Prototype(プロトタイプ)」の各ブランドの創作及び監修を、リミヤマモトはデザイナー山本里美氏の手掛けるブランドである「LIMI feu(リミ フゥ)」の創作活動をこれまでと変わらず継続する。

 新役員構成は、大塚昌平氏をはじめ、スポンサーであるインテグラル社より取締役会長として辺見芳弘を、取締役として山本礼二郎を迎え、舵取りを行う。また海外法人については、フランス/イギリス/香港の3地域に活動を集約し、パリの2店舗(ルーブル店、カンボン店)及びロンドン店(コンデュイット・ストリート店)は、従前通り営業を行う。イタリア/ベルギー/アメリカの法人については閉鎖が予定されているが、今後も欧州及びアメリカ市場において、約200を数える百貨店やセレクトショップで販売が続けられる。

 ブランド戦略としては、2010年春夏シーズンより「Y's (men) 」ブランドを一旦休止し、「Yohji Yamamoto」のHommeにメンズブランドを集約し強化する。 「Yohji Yamamoto」の Femmeラインはこれまでと変わらぬハイエンド・ブランドとして、「Y's」はより幅広い客層に愛されるブランドとして更なる発展を目指す。

 新生ヨウジヤマモトは、新体制の下、経営の安定化とこれまで以上のクリエーション活動を推し進める。