RYTHEM(撮影:野原誠治)
 デビュー5周年を迎えた昨年、全国各地でのライブでファン1万人との握手を達成し、サードアルバム「23」を発売。12月には東京・渋谷C.C.Lemonホールで念願のワンマンライブを成功させたRYTHEM。7月29日にキマグレンとのコラボレーションによる前作「Love Call/あかりのありか」から1年ぶりとなるニューシングル「ぎゅっとして feat.常田真太郎(from スキマスイッチ)」を発売した彼女達が、8月19日には自身初となるベストアルバム「BEST STORY」を発売した。

――「BEST STORY」は、6年前に発売したデビュー曲から最新シングル「ぎゅっとして feat.常田真太郎(from スキマスイッチ)」まで発売順に収録されているので、2人の声質や歌い方の変化を感じ取ることができますが、最初にRYTHEMの曲を聴いた時にすごく綺麗な歌い方をされていたので、実際のお二人よりも年上の女性をイメージしていたんですよね。

YUKA:あぁー、よく言われました。

YUI:ですよねー。

――昨年10月に発売したアルバム「23」には、23歳の等身大のRYTHEMが色濃く現れているように、作品を重ねるごとにYUIさんとYUKAさんの個性が主張し始めて、人間味を感じるようになりました。以前にお話を伺った際に、ライブを本格的にやるようになってから変わったという話もありましたが、今回の収録曲の中で自分にとって変化を与えたと感じる曲はありますか?

YUKA:今回続けて全曲を聴いた時にも、あまりにもその当時の情景が一緒に浮かんできてしまうので、もう全てに想い出が残ってはいつつも。やっぱり、それぞれに自分の中でターニングポイントみたいなものが区切り区切りでありますね。私の中では、「ホウキ雲」から楽器を持ち始めたという所がすごく大きくて。曲を作ることに関しても、今も鍵盤を使いながら作りますけど、ライブパフォーマンスとしてギターを始めて、それによって色んな自分の音楽の幅が、聴く音楽もそうだし、演奏する感じによってリズム感も変わったし、それから後の作った曲にすごく影響を与えた楽曲です。何事も初めてって忘れられないので(笑)、初めてアコギで演奏した曲でもあるので、想い出がたくさんあります。

YUI:色々あったので(笑)、本当に1曲1曲が映画みたいに、“STORY”なくして歌えない曲ばかりです。「首すじライン」という告白の歌を作ったんですけど、裏のテーマとして“ファンの人への告白”という気持ちがあって。もう6年続けていると色んな所からRYTHEMを知ってくれる人が増えていって、ブログをやっていると応えがすぐに返ってくるから、すごく感じられたんですよ。

みんなが「いつもRYTHEMを聴いています」「RYTHEMが大好きです」っていう言葉をくれることに対して、ライブとかでしか返事を直接言えないのがすごくもどかしくて。みんなが「好きだ」と言ってくれているのに、自分の「好き」っていう気持ちをみんなにちゃんと伝えられているのか分かんなくて。このまま、みんながいなくなっちゃうこともすごく怖くて。そういう時にこの曲でみんなに告白して、とにかく距離を近づけたくて。その時のテーマが「人肌感」だったり、「1対1」っていう言葉だったり、ちゃんと気持ちをストレートに伝えるっていうことだったから、心が一瞬裸になった曲ですね。

――適切な表現かどうか分からないですけど、生々しくなっている印象を受けました。

YUI:本当にそう。