栗山千明、森山未來(撮影:野原誠治)
 7月13日(月)より配信開始となった、LISMOオリジナルドラマ第4弾「土俵際のアリア」。映画「リンダ!リンダ!リンダ!」の山下敦弘監督が作り出すナンセンス・ラブ・コメディの世界に挑んだのは、栗山千明、森山未來という演技派若手俳優2名だ。衝撃の小学生姿の裏側や、携帯電話ドラマだからこそ意識したことなど、撮影の感想を聞いた。

――まず監督にお聞きします。「土俵際のアリア」というタイトルからしても個性的で、本編もユニークな物になっていますが、どういったきっかけでこのお話を思いついたのですか?

山下敦弘(以下、山下):きっかけはテレビのバラエティ番組でナインティナインの岡村さんが、こども相撲に体験入門するみたいな企画を見たことです。それがすごく面白かったんですよね。

森山未來(以下、森山):それって岡村さん勝つんですか?

山下:いや、確か負けるんだけど…。どういった流れだか忘れたけど、けっこうガタイのいい子が泣き出しちゃったんだ。稽古中だったのかな? それが可愛いし面白くていいなあと思ったのと、後は大人が子供を演じるのをいつかやりたいと思っていたので。そのふたつが合わさってこの作品に。

――原案を思いついてから、ラストシーンを書き上げるまで、どのくらいの時間がかかりましたか?

山下:最初の思いつきが、勢いで、ノリで考えちゃった手前、形にするまで「本当にこれでいいのかな?」って葛藤があって。ラストを濁したまま書いてきていたので、けっこう悩みましたね。

――そんな脚本を初めて読んだ時に、お2人はどんな感想を抱きましたか?

栗山千明(以下、栗山):単純に面白い所だらけだなって思ったのと、この幸子という役をどう映像で見せようかと悩みましたね。ハードルの高さも感じました。

森山:ストーリーとしては、基本的というか回想シーンから構成される物で。でも、やっぱり山下さんの世界観っていうのが感じられて、笑ってしまうシーンがたくさんありましたね。

――小学生姿に挑戦したことはいかがでしたか?

森山:恥ずかしかったですね(笑)。衣装合わせも小学生の所は時間かかりましたね。ピチピチで、本当の子供のちんちくりんな服を着ると、逆に嘘くさくなっちゃう。自分のサイズにあった、子供服の様なデザインって見つけるの難しいんですよね。

山下:本当に同じような物でも、似合う、似合わないがあるんだなって。ただ、森山君が短パンはいてきた時に、すね毛は想定外でしたね。「そうだよね、普通はえてるよね」って思って。なんとなく勝手にはえてないイメージがあったので(笑)。

森山:だから、すね毛が見える範囲について、靴下選びで悩んだと思うんです。最初試した物は短くて、足の露出がすごくなっちゃって。かといって、長すぎても変だし、このバランスは繊細だったと思います。

栗山:実際に着ている時は違和感を感じたんですけど、写真とかみると「いるいる〜、こういう子!」みたいな。私のリアルな小学生時代とあんま変わらないんじゃないかなって思えるくらい。この髪型も、“納豆結び”って呼んでました。