――本当に小学生姿もばっちり決まっていたお2人ですが、監督が栗山さんと森山さんを起用した理由は何ですか?

山下:単純に栗山さんがやったら面白いだろうなっていう感じですね。映像とかで観る栗山さんってもっと大人っぽい人かと思ってたんですけど、意外と、どの世代を演じてもそんなに違和感無く。違和感を狙ったはずなんだけど、不思議とマッチしてましたね。森山君は絶対普段こういう役やらないんだろうなと思って。この前、舞台を観させてもらった時にも、力強く動いていて、表現力がすごい。今回の役って基本“受け”というか、見守る役なので、イメージと違う所を見てみたくて。

――今回は携帯電話で見るドラマということで、普段の映画とは異なることが多かったと思います。意識した点はどこですか?

山下:書いてるときはそんなに。5分っていう時間は気にしましたけど。撮影中は、画面が小さいということはなんとなく、頭に想定しながら、携帯でも伝わるように撮らないとなって思いましたけど。僕、普段映画とかでは、ワンシーンで5分とか使っちゃう方なので、そこが一番壁でしたね。

――演じてみてはいかがですか?

栗山:いっぱい変顔しても大きいスクリーンじゃないので大丈夫かなとは思いました(笑)。あんまりやりすぎると、大きい画面だと辛い物があるので。逆に、オーバーまではいかないけど、分かりやすいくらいが小さい画面だとちょうど良いかなって。

森山:携帯のドラマということで特に意識することは無かったですね。限りなく何もしないようにしようとは思いました。僕1人というより、同級生と一緒にいるシーンが多いので、ちゃんと同級生でいたいなと思って。何かちょっとやると浮いちゃうような気がして。

――共演のお子さん達とばっちり馴染んでいましたね。

山下:子供4人集まると調子乗るんですよね(笑)。撮影5日間くらいでやったんですけど、もうちょっと撮影が続いてたらイラっとしてたかも。

栗山:初日に小学生達と同じシーンで、待ち時間に、4人がきて、特典映像で歌う曲をずーっと聴かされました(笑)。「聴いて! 聴いて!」ってすごい勢いで囲まれて。

森山:現場で関係性を作ると、絵に関係性が反映されそうな気がして。「うるさい!」って僕が言っちゃうと、ずっとその関係性になっちゃいそうで、言いたくなくて。ボーっとしてたんですけど、最後は一回だけ「やめとけよ」って言っちゃいましたけどね(笑)

――それだけ、子供達は元気だったと(笑)。

森山:でも、すぐ疲れるんですよ(笑)。すぐダメになっちゃう。

栗山:「おなかすいたー!」とか言ってね。

森山:現場を仕切ろうとしてくるんですよ。「テストとかもういいよー!」とか言って。「やっちゃおうぜー!」なんて言ってね。

山下:やる気はあるんですけどね。そのぶん集中力も切れるのも早い。