ロナウジーニョ、ライカールト監督を中心とした一つのサイクルが終わり、チームの大改革の時を迎えているバルセロナ。その波は守護神ビクトル・バルデス(26)にまで及んでいるようだ。ライカールト監督就任後、同監督の信頼を勝ち取り、不動のGKとして活躍してきたバルデスだが、クラブ首脳陣は不振の原因の一つは彼のパフォーマンスにあると見ており、放出も視野に入れていると“マルカ”紙が報じている。

 長い間、GKの人材に悩んできたバルサだが、バルデスの台頭でようやく解決。ライカールト監督のもと成長してきたが、最近のバルデスのパフォーマンスがバルサ首脳陣の心証を悪くしたのは明らか。バルサカンテラ出身のバルデスは “クラブが放出しない選手”の一人と見られていたし、クラブ側はこれまでバルデスに対する興味をシャットアウトしてきた。しかし、その状況も一変してしまったと推測できる。とはいえ、放出リストの優先度で言えば、バルデスは低い。つまり、クラブ側が納得するオファーが届いた場合のみ、検討するということだ。もし、好条件のオファーが届かなければバルデスはバルサに残ることになるが、正GKの座は失うことにもなりかねない。

 来シーズンに向けてクラブは新たなGK探しを始めるようで、その筆頭候補に挙げられているのがビジュアレアルのディエゴ・ロペス(26)だ。彼の安定したパフォーマンスに注目するのは当然だと言えるし、スペイン国内外のクラブもディエゴ・ロペスに関心を示しているという噂もある。ただ、ディエゴ・ロペスは2014年まで契約を延長したばかりだし、来シーズン、チャンピオンズリーグに参戦するビジャレアルが彼を手放すとは考えられない。しかも、ディエゴ・ロペスはレアル・マドリーのカンテラ出身だ。あり得ない話ではないが、現実的には難しいと考えられる。

 ライカールト監督の解任、そしてペップ・グアルディオラ(現バルサB監督)が後任に、と正式に発表された。バルサの新プロジェクトはこれから本格的に始動するが、まずは人員整理が急務だろう。

(スペイン通信)

ビクトール・バルデスビクトール・バルデス(Victor Valdes)


生年月日:1982/01/14
所属   :バルセロナ
国籍   :スペイン
ポジション:GK