これがクラシコか?と思わせるような試合だった。7日に行われたサンティアゴ・ベルナベウでの“クラシコ”でバルセロナは2007-08シーズンのチャンピオン、レアル・マドリーに4-1で惨敗。惨めな脇役となってしまった。

 最大のライバルへの屈辱のパシージョ。しかし、バルサにとって本当の屈辱は90分間の試合にあった。何より勝利を欲していたはずのバルサに勝利へ気迫も意地も感じられなかった。相手へのプレッシャー、パス、スピード、集中力、そして勝利への意欲などあらゆる点でレアル・マドリーに劣っていた。これまでにないほど“気持ち”が感じられないクラシコ。負けるべくして負けた試合だったといえるだろう。

 翌8日、バルセロナの地元紙も「君たちはバルサのユニフォームを汚した」、「恥」と銘打ち、誇りすらも失ってしまったチームを痛烈に批判。ファンの失望や怒りにしても同じ。今シーズンのホーム最終戦となる11日、カンプ・ノウはブーイングとパニョラーダの嵐となりそうだ。

 また、同日行われた試合で2位のビジャレアルが勝ったため、両チームの勝ち点差は2試合を残し7ポイント差と開き、バルサが2位の座を確保できないことが決定。バルサは来シーズンのチャンピオンズリーグ、ストレートインも逃すことになった。さらに、4位アトレティコ・マドリーとの勝ち点差は6ポイントだが、8日に行われる試合でアトレティコが勝てば、勝ち点は3ポイント差と縮まり、残り2試合の結果次第ではバルサが4位に転落する可能性もある。4位以内は確保できそうだが、この夏はチャンピオンズリーグ予選からスタートすることになるバルサ。ユーロ2008もあることから夏の補強にも影響を及ぼすことになるだろう。

(スペイン通信)