アーセナルの新戦力候補に、ポーツマスMFニコ・クラニツァールの名前が浮上している。クラニツァールの父で、元クロアチア代表監督のズラトコ・クラニツァールが明かしたところによると、アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、このクロアチア代表をインテルへの移籍が噂されるMFアレクサンデル・フレブの代役として考えているようだ。

 チャンピオンズ・リーグの準々決勝敗退に続き、プレミアリーグの優勝争いからも脱落し、3シーズン連続の無冠が決まったアーセナル。華麗なフットボールを展開しながらタイトルを取れない状況に、今夏の移籍マーケットでは、フレブやマテュー・フラミニといった主力の離脱が予想されている。そこで、指揮官のベンゲルはプレミアでも実績のある23歳の獲得に動き出したようだ。

 ベンゲルのクラニツァール獲得を明言したのは、このクロアチア代表の実父であるズラトコ・クラニツァールだ。元クロアチア代表監督で、現在でも息子のキャリアに大きな影響を与える存在である51歳は、ベンゲルからの熱視線を次のように説明している。

「ベンゲルは創造性豊かな選手が好きなんだ。そして、アーセナルの華麗なフットボールにニコがマッチすると確信したのだろう。もちろん、フレブの代役としても最適だ。実際、ベンゲルはニコがクロアチアリーグでプレーしている頃から興味を示していたんだ。それから、息子のキャリアに注目し続けていたようだ」

 来シーズンに向け、大幅なチーム改革が求められそうなベンゲル。ワールドクラスの獲得を拒み続けるフランス人監督にとって、まだ23歳と若く、クリエイティビティに溢れたクラニツァールはまさに理想的な人材だ。ポーツマスのハリー・レドナップ監督は、早くもクラニツァールに対するオファーを受け入れないと公言しているが、父ズラトコがアーセナル入りに好意的なだけに、移籍が早々にまとまる可能性も十分にある。