マンチェスター・シティの次期監督候補に名前が挙がっているポルトガル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ監督は、自身の去就について「今は何も考えていない」とコメント。来シーズン以降については、ユーロ2008終了後に考えるとしている。

 マンCのオーナーを務めるタクシン・シナワットは、現在9位に甘んじるチーム状況に不満を抱き、スベン・ゴラン・エリクソン監督の解任をほのめかしている。そこで、前タイ首相が白羽の矢を立てたのがスコラーリだ。一度はイングランド代表監督候補にもなったブラジル人監督の招聘に向け、すでに水面下で動き始めているとの報道もある。

 しかし、スコラーリ本人はイングランドから飛び込んだニュースに困惑気味だ。代理人とも話したというスコラーリだが、マンCについては何も知らないと断言。さらに、今は自身の去就について考える時期ではないと語っている。

「マンCの件は今回初めて耳にした。リスボンにいる代理人と数日間に渡って話をしたが、イングランドに関係する話は一切出なかったのでね。いずれにしても、ユーロ2008が終わるまで、今後のことを考えるつもりはない。それに、まずはポルトガルサッカー協会とも話し合わなければならない。決定権は彼らにあるのだからね」

 シーズン終了後に監督人事が大きな注目を集めそうなマンC。選手からはエリクソンの続投を望む声も上がっているが、タクシン・オーナーはこのスウェーデン人監督を「マンC監督に相応しくない」と断言しており、その考えを変えるつもりはなさそうだ。スコラーリにターゲットを絞った元タイ首相は、いかなる戦略で新監督の招聘を進めるのだろうか。