昨シーズン終盤、サポーターから暴行を受けたことをきっかけに、4試合を残して最下位のナントを退団しそのまま現役引退に追い込まれてしまった元フランス代表GKのファビアン・バルテズ。引退後はマスコミの話題になることもめっきり減ったが、“第2の人生”のスタートを着々と準備していたようだ。

 フランス通信(AFP)によると、バルテズは生まれ故郷に近く現在暮らしているトゥールーズに、ゴールキーパーの養成学校を設立し、来秋から指導をはじめる予定だ。パートナーは、現在トゥールーズの監督を務めるエリー・ボープ。バルテズにとってはデビュー時代の恩師で、それ以来、深い親交を保ってきた。サンテティエンヌ、ボルドーなどの名門で指揮官を務めてきたボープは、若いときに起こした自動車事故がもとでプロ選手の経験はないが、ポジションはゴールキーパーだった。

 トゥールーズは、昨シーズンは3位に躍進したが、今季は出場権を得たチャンピオンズリーグであっけなく敗退、リーグ戦でも振るわず、現在3試合を残して16位と2部降格の危機に立つ。リーグ・アンに残留できたとしても、これまで8勝という成績では、ボープ監督が留任する可能性はきわめて低い。