6回を投げ無失点と好投した柳ケ浦の先発宮城

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 ◆九州地区高校野球準々決勝 柳ケ浦3―0育徳館(28日・別大興産スタジアム)

 柳ケ浦(大分)が秋の九州大会では山口俊(元巨人などを)擁して優勝した2004年以来の4強入りを果たした。1年生の左腕エース宮城介が先発し、6回を投げて2安打無失点。4回を無失点に抑えた1回戦の龍谷(佐賀)戦に続いて10イニング連続無失点の好投を見せた。強豪を倒して波に乗る育徳館(福岡)に対して「緩急を意識して投げました」と2連打を許した2回以外は無安打に抑えて相手打線の勢いを止めた。

 沖縄県名護市出身の宮城は、久辺中2年までは野球部に所属し軟式野球をしていたが、3年の時に硬式クラブ「沖縄本部ポニー」に入部。硬式野球に転向すると、同年のポニーリーグの日本代表に選ばれた実力者だ。

 1年生ながら国際経験もある左腕の好投を「1人ずつ丁寧に投げてくれた。動じないというか、何を考えているか分からない球を投げてくる。高校入学後は初めて6回を投げたけど良かった」と鈴木聡監督は合格点をつけた。「沖縄出身の左腕・宮城」と言えばオリックス宮城大弥の活躍が光るが「動画とかを見たりします。あこがれです」と同郷の同姓左腕にあこがれている。

 関東学院大の監督を務めた鈴木監督が2022年8月に就任し、着々と力をつけて来春の選抜大会出場へ向けて前進した。「1試合でも多くできることは選手にとっても成長につながると思います」と鈴木監督。準決勝は創部3年目で初の準決勝進出と勢いに乗るエナジックスポーツ(沖縄)との対戦。地元の声援を受けて20年ぶりの決勝進出を目指す。

(前田泰子)