お揚げの中をほじると…あ、うどん出た!奈良市『麺闘庵』の超名物「巾着きつねうどんの再現」にトライ!

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日本全国にビックリ仰天のご当地グルメがありますが、実際に足を運んで堪能するのは難しいことも。でも、再現レシピがあれば、自宅で楽しめますよね♪今回は奈良市で有名な「巾着きつね」にトライ!名店として知られているうどん店「麺闘庵」の名物きつねうどんなのですが、その名の通り、大きな巾着にうどんが入っているという驚きのスタイルなんですよ。料理研究家ゆかりさんが再現レシピを公開していたので、いざ挑戦!

リュウジ『家でこんなにウマい出汁とお揚げが作れる』絶対覚えておいた方がいい「至高のきつねうどん」に挑戦♪


奈良市の名物グルメ「巾着きつね」がこちら!



奈良市にあるうどん店「麺闘庵」の「巾着きつね」を食べた方が、X(旧Twitter)に画像とコメントをポストしていました。

大きな巾着の中にうどんが入っているという、驚くべきスタイル!こんなきつねうどんを見たのは、初めてです。きっと「麺闘庵」でしか食べられないのでしょうね。

「麺闘庵」をネットで調べてみると、『日本食糧新聞』のサイトで「巾着きつね」に関する記事を発見!「巾着きつね」誕生のきっかけは、お客さんに「おもしろい!」と喜んでもらえるきつねうどんを作ろうと、店主の津保井勇さんが考案したのだとか。

うどんを揚げの中に詰めるアイデアは、忍ばせたり包んだりする懐石料理の技法からヒントを得たのだそうですよ。

関西在住の筆者、奈良市に「巾着きつね」を提供するお店があることは知っていましたが、実際に食べたことはありません。が、うれしいことに、料理研究家ゆかりさんが再現レシピを自身のYouTubeチャンネルに投稿していましたよ♪このレシピを参考にすれば、家でも名物グルメを味わえそう!

料理研究家ゆかりさんのX(旧Twitter)がこちら!



「麺闘庵」の「巾着きつね」を再現した「巾着うどん」が、料理研究家ゆかりさんのX(旧Twitter)で紹介されていますよ。本家そっくりに、大きな巾着からうどんが現れていますね♪「一度は作って食べて欲しい!」とのコメントにも納得です。

奈良市のお店まで気軽に足を運べない筆者には、うれしいレシピ♪さっそく挑戦してみます!

奈良市の名物グルメを再現!「巾着うどん」を作ってみた!

油揚げは、ふっくらとした厚みのあるものをご用意くださいね。



【材料】(2人分)
冷凍うどん…1玉 ※袋入りうどんでも可
油揚げ…2枚
しいたけ…1個
青ねぎ…4本 ※ニラでも代用可
水…300ml
しょうゆ…大さじ1+小さじ1/2
みりん…大さじ1/2
砂糖…小さじ1
和風だしの素(顆粒)…小さじ1/2

1. 耐熱皿に冷凍うどんを入れ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で1分30秒加熱。加熱後は、冷水で洗ってほぐします。



電子レンジと流水でほぐせる程度に、冷凍うどんを解凍して、水気を切りました。袋入りの茹でうどんを使う場合は、流水で軽くほぐして水気を切ってくださいね。

2. 青ねぎを洗って、白い部分と青い部分の境目で切ります。青い部分はラップで包んで、電子レンジ(600W)で30秒加熱します。



今回使った青ねぎは、青い部分がほとんど。白い部分から伸びていた短い葉先は、薬味用に分けておきました。



葉先の青い部分は巾着の口を結ぶのに使うので、レンチンでやわらかくします。加熱後は、キッチンペーパーで水分を軽く拭き取りました。

3. 青ねぎの残った葉先はみじん切りに、根元の白い部分は3cm程度の長さにカット。しいたけの傘は薄切りにして、長ければ半分に切ります。軸は石づきの部分を切り落とし、薄切りにします。



青ねぎの白い部分としいたけは、うどんと一緒に巾着に詰めます。小口切りにした青ねぎは、「巾着うどん」に薬味として添えるようですが、今回は量が少ないので巾着の中へ入れることに。

4. 油揚げの両面に沸騰したお湯をかけて油抜きし、キッチンペーパーで水分をしっかりと吸い取ります。



沸騰したお湯をかけるだけで簡単に油抜き出来ますよ。

5. 油揚げの端を切り落とし、油揚げの表面に菜箸を転がしてから、袋状に開きます。



油揚げの上で菜箸を転がすと開きやすくなると言われていますが、今回は難航。いなり寿司用の油揚げなら、短いので油揚げの奥まで親指が届きます。ところが今回は油揚げに奥行きがあり、親指が届きません。

そこで油揚げの開いたところをギャザーのように縮めながら、奥へ奥へと開き進めていくわけですが、指先の感覚頼りという感じ。破れないように油揚げを袋状にするのが、かなり難しいです。

油抜きした油揚げを開きましたが、2枚とも穴が開いてしまいました。
今回は4枚入りの油揚げを購入していたので、残りの2枚で再度トライ!

ただし、今度は油抜きする前に、菜箸を転がしてから開いてみました。すると…。
結果は、以下の画像の通り。



左側は成功しましたが、右側は両面ともに穴が開いてしまいました…。

残りの油揚げはもうないので、この2枚に詰めて作ってみることに。袋状にしてから熱湯をかけて油抜きし、水分を拭き取りました。

6. ボウルに1のうどんと3の野菜、しょうゆ(小さじ1/2)を入れて、全体に下味を付けます。それを、5で切り落とした油揚げとともに5に詰め、2の青ねぎで巾着の口を結びます。



グラスなどに袋状の油揚げを立てると詰めやすいですよ。うどん、青ねぎ、しいたけ、油揚げの切れ端を、袋の上の方まで詰めて青ねぎで口を縛りました。



穴が開かなかった方の油揚げは、うどんがきれいに収まり、口も縛れました。けれど、穴が開いた方の油揚げは、うどんを詰めると穴がさらに広がりそうに。

中に青菜(分量外)を入れて、穴からうどんが出ないよう工夫してみましたが、それでも破れそう…。



ということで、穴が開いた油揚げの方は、口を折って穴を隠し、爪楊枝で留めることに。袋の中央に空いていた穴も、開かないように青ねぎを十字にかけて縛りました。

巾着形には包めませんでしたが、これならだしで炊いても崩れなさそう♪

7. 鍋にしょうゆ(大さじ1)、みりん、砂糖、和風だしの素、水を入れて中火でひと煮立ちさせます。弱火にし、6を入れたらフタをして、3分ほど煮込みます。



ひと煮立ちさせただしが、ふつふつとした状態になる程度の火加減にし、巾着を入れます。フタをして2分煮込み、一度ひっくり返したら、フタをしてさらに2分煮込んで仕上げました。

後は巾着を破らないよう器に移し、だしを注ぎ入れたら完成です!



器の中に枕のような巾着が鎮座!切ると中からうどんがたっぷり登場♪



奈良市に店を構える「麺闘庵」の名物うどんを、料理研究家ゆかりさんが再現した「巾着うどん」が無事に完成!

器の中には、枕のような大きな巾着と、しょうゆの色が濃いめのだしが入っているという、インパクトのある仕上がりになりました。



苦労して詰めた巾着なので、破るのがもったいない!と思ってしまいますが、うどんを取り出さないことには食べられないので…。

切ってみると、中にうどんがたっぷりと入っています。これはワクワクする♪



引き出して食べてみると、冷凍うどんを詰めたので、もっちりと歯応えのあるおいしいうどんを楽しめます♪巾着も切ってひと口食べてみると、一般的なきつねうどんの揚げよりも、甘さはかなり控えめでさっぱり。

ちなみに「麺闘庵」の巾着も、考案時にお客さんから「甘くないきつねうどんを作って」という希望があったそうで、しょうゆが強めのだしで炊き、油揚げに味を染み込ませているそうです。

料理研究家ゆかりさんの再現レシピ「巾着うどん」も、まさにその通りの味わいだったので、再現度はかなり高いと思います。



穴が開いた油揚げに詰めた「小包みうどん」も、無事に仕上がりました。巾着型にしないと本家「巾着きつね」の再現とは言えませんが、形が違っても味は同じ。甘さ控えめの揚げと、コシの強い冷凍うどんの組み合わせを堪能出来ましたよ。



詰め切れなかったうどんは、白だしを薄めただしで軽く煮込んで、「刻み揚げうどん」としていただきました。

インパクトのある「巾着うどん」!再現レシピなら自宅で奈良グルメを堪能♪



料理研究家ゆかりさんのレシピで、奈良の名物グルメ「巾着きつね」を再現した「巾着うどん」は、驚きのビジュアルが楽しい、きつねうどんでした。

一般的なきつねうどんの揚げのように甘くはなく、ほんのりと甘さを感じる程度の揚げ。しょうゆベースでキリッとした味わいの広がるきつねうどんを楽しめますよ。

この器を出されたら「一体、何の料理?」と驚かれること請け合いです。油揚げを開くのは難易度高めですが、印象に残る料理になるはずなので、ぜひ挑戦してみてくださいね!

<参考文献>
WEB

『日本食糧新聞~ ワケありの盛り付け:「巾着きつね」 9割が注文する名物うどん~』
https://news.nissyoku.co.jp/restaurant/hamada20210122113441806